ビジネスにおけるITの活用が不可欠の今、企業という組織体は数多くのPCを保有している。セキュリティやコスト削減の観点からも、それらをいかにして効率良く管理するかが、これからの企業にとって大きな課題のひとつとなっている。

今回は、クオリティソフトが提供するクラウド型IT資産管理ツール「ISM CloudOne」の導入事例を参考に、セキュリティ対策やコスト削減を実現するIT資産管理の方法について紹介しよう。

【課題】IT資産管理ツールの早急なリプレイスと増え続けるコストの削減

2013年夏、Windows XPのサポート終了に伴い、K社ではOSをWindows 7に切り替える作業が始まっていた。そしてその過程の中で、思わぬ事態が発生していた。これまでK社(IT関連企業)が利用していたIT資産管理ツールが、Windows 7では利用できないことが突然、判明したのだ。

正確に言えば、そのツール自体はWindows 7でも動作はする。だが、サードパーティが提供する外部モジュールの一部がWindows 7に対応していなかった。そして、そのモジュールで追加される機能こそK社にとって必須なものだった。結果、残された時間も少ない状況で、新たなIT資産管理ツールを探す必要に迫られることとなった。

しかし、K社にはもうひとつ、早急な対応を必要とする課題があった。それは増加し続けるIT関連コストの削減である。

IT資産の充実とコストの削減という二律背反

当時、K社では関連会社も含めて4,000台のPCを利用していた。海外展開やスマートフォンやタブレットといったスマートデバイスの対応などの状況も考えると、今後もIT資産は増え続けることは確実。だがIT資産が増えるということは、それに関連するコストも増加し続けるということだ。そのため、新たに導入するIT資産管理ツールは、コスト削減が実現できるものである必要があった。

その他にも、4,000台のPCに対するライセンス管理や海外のグループ会社からの問い合わせ対応なども必要となる。そして、これらを実現するために残された猶予は、段階的に移行するにしても1年未満。このような、非常に切羽詰まった状況で、いくつかの実績がある企業に声を掛け、コンペを行うこととなった。

課題・問題のポイント

■OSの切り替えに伴い、IT資産管理ツールの早急なリプレイスが必要
■増え続けるコストを削減する施策の実現