【特別企画】

セルフサービスBIが導く対処療法型組織から利益創出型組織への変革

「データ分析を成功に導くために何が必要か?」その答えを探るため、さまざまな企業のデータ分析事例を紹介する「データ分析実践セミナー」(主催 マイナビ)。その第4回が、2017年8月31日 東京竹橋のマイナビルームにて開催された。

今回は、製造やアフターサービスにおける「セルフサービスBI」の実践がテーマ。本記事では当日行われた講演の中から、クリックテック・ジャパン 鈴木珠子氏によるセッション「セルフサービス型BIプラットフォームとしてのQlik」および、リコー 三村祐史氏による特別講演「アフタービジネス収益最大化に向けてのデータ活用とBIツール」について紹介する。

セルフサービスBI検討のポイント

クリックテック・ジャパン ソリューション・コンサルティング部 シニアソリューション・アーキテクト 鈴木珠子氏

全世界100ヵ国以上、4万を超えるユーザーを持つQlik社。同社は近年、現場のエンドユーザー自らが分析を行う「セルフサービスBI」の普及に力を注いでいる。当日のセッションに登壇した鈴木氏によると、セルフサービスBIの導入に際し、検討すべきポイントには以下の3つがあるという。

1.異なるユーザー層のさまざまな分析ニーズに対応できる
2.多様かつ複雑なデータを効率的に活用へ導くことができる
3.管理・コストの視点から、適材適所のデプロイメント(配置・展開)を行うことができる

そして、この3つのポイントを網羅する製品が、Qlik社提供のセルフサービスBIツール「Qlik Sense」である。当日のセッションでは、上記のポイントに沿って具体的なデモンストレーションが行われた。その模様については以下の画像をご覧いただきたい。

アクセスのデータを読み込むデモ。連携が可能と思われるデータ同士は自動的に「緑の縁があるバブル」として表示される

チャートの作成デモ。取り込んだデータを円グラフや棒グラフなどのさまざまなチャートで表示

地理空間分析のデモ。小売チェーンにおける距離別の来客者分布図を表示

なお「地理空間分析」を除くすべてのデモは、アプリケーションの作成からデータの取り込み、そしてチャートの作成まで、ほぼマウスクリックのみの操作で進められていた。確かに、これだけ簡単であれば、セルフサービスBIに欠かせない要素である「プログラミングの知識がない現場のユーザーでも自由に分析する」ことが可能だろう。

その他にも、関連する情報が次々と紐づいて表示されていくQlik社独自の「連想技術」、ガバナンスへの対応やデータウェアハウス(DWH)に依存せずに分析が可能など、Qlik SenseにはセルフサービスBIを実践するためは欠かせないさまざまな機能が取り揃えられている。

リコーが実践した「データ活用によるアフタービジネス収益最大化」

リコー オフィスプリンティング事業本部 商品戦略センター サービス統括室 三村 祐史氏

鈴木氏のセッションに続き、リコー オフィスプリンティング事業本部 商品戦略センター サービス統括室 三村祐史氏による「セルフサービスBI」の実践例が紹介された。

コピー機・プリンター・複合機などの開発・生産・販売、そしてアフターサービスやリサイクルなどの事業を行うリコー。そのサービス部門は、マニュアルの作成をはじめとして、フィールドエンジニアが困ることなく、お客様にサービスを提供するための情報提供や技術支援などが主な業務となっていた。それはいわば、定型化業務や顧客から要望があるごとに対応する「対処療法的」な業務だった。しかし2015年、突如としてサービス部門に対して「アフタービジネスの収益管理」がミッションとして課せられることとなった。

リコーにおいて、アフタービジネスによる収益は売上の中でも特に大きなウェイトを占める。企業として収益の向上を目指すために、アフタービジネスの収益最大化に着目するのは自然の流れではあった。だが現実として、当時のサービス部門にはそれを実践するための情報も心構えもなかった。

これまで、品質メインで市場の状況をはじめとして物事を考えていた社員メンバーが、サービス全体の効率を上げる方法や利益率を高める方法を探せと言われても、何をすればいいのかわかるわけがない。

そこで三村氏がまず取り組んだのが「これまで見えなかったものを見えるようにする」情報の見える化であり、そのために導入したツールがQlik社が提供するビジュアライゼーションツール(セルフサービスBIツール)「Qlikview」だった。

三村氏がQlikviewを選択した最大のポイントは「見てすぐにわかる」表現力とのことだ。

「たとえ豊富なデータがあったとしても、分析するたびにExcelでチャートを作っていては、誰も定常的にデータを見ようなんて気にはなりません。データを活かすためには、特に複雑な操作をしなくても画面をひらけばすぐにわかるくらいでなければ、見てはもらえないのです」(三村氏)

当日の講演では、実際に三村氏が作成したダッシュボードの例が表示された。余談だが、このデモ画面、三村氏によると「ハンズオンセミナーを受講した後、正味3日程度」で作成したそうだ。

三村氏が公開したダッシュボードのデモ画面(数値等はダミーとのこと)

見えなかったものが見えるようになったことで生まれた意識改革

Qlikviewによって実現したデータの見える化。これによってリコーのサポートサービス部門では、さまざまな効果が生まれつつある。その中でも「特によかった」と三村氏が感じているのは「定常的にデータを見ることが浸透してきた」ことと、「今までにはなかった新しいアイデアや活動が生まれてきている」ことだという。

「情報は、持っているだけでは何の価値も生みません。データを見てくれない、使ってくれないではなく、見てもらえる、使ってもらえるようにする。そうすれば現場の意識も変わり、自ら変革しようと動くようになるのです」(三村氏)

会社をよくしたいと思っている人がいるのなら、そのための材料、きっかけを私たちが用意すれば変わるはず。そのようなメッセージが三村氏の言葉には込められていた。

Qlik Visualize Your World 2017

10月5日 ビジネス・インテリジェンスとアナリティクスの最新動向、Qlik社製品の最新機能、国内事例を15セッションに渡りお伝え。国内導入事例として、SCM分野でSUBARU社、アフターサービスの収益化でリコー社、製造・品質管理分野で本田技術研究所、マーケティング分野でレオパレス21社、営業管理でプルデンシャル生命社などが登壇。ビッグデータ分析に取り組まれている方、 BIツールを検討されている方必見のイベントだ。

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