【特別企画】

カシオウオッチの世界観を追体験する"専用アプリ" - 秘められたコダワリと開発思想

1 「Connected エンジン」搭載モデルをおさらい

 
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前稿「カシオウオッチの新たな"カギ"「Connected エンジン 3-way」 - 開発の背景にあったもの」では、時計のハードウェアから見たカシオウオッチの進化についてインタビューをお届けした。そこで今回は、(ずいぶん時間が経ってしまったが)予告通り、先日紹介した新モジュール「Connected エンジン 3-way」と、その礎となる「Connected エンジン」を支えるもうひとつの柱、「専用アプリ」について、開発者スタッフへのインタビューをお届けする。

最新のカシオウオッチの専用アプリとオリジナル機能

具体的なアプリの話に入る前に、「Connected エンジン 3-way」について、簡単におさらいをしておこう。まず、「Connected エンジン」とは、Bluetooth通信により、スマートフォンを経由してインターネット上のタイムサーバーと接続することにより、世界中で正確な時刻を取得できるシステムである。加えて、昨今、様々な国や地域で変更が発生しているタイムゾーン情報やサマータイムルールも、スマートフォン経由で自動更新されるので、常に最新の情報を基にした正しい時刻の表示が可能となっている。このシステムに、従来のGPS衛星電波受信、標準電波受信を加えた3つの時刻取得システムを持つのが「Connected エンジン 3-way」である。

「Connected エンジン」がスマートフォンと連携する上で、アプリが重要な役割を担っている。なお、ここで紹介する各アプリはiOSおよびAndroidに対応する。以下、アプリの特徴や、開発思想についてカシオ計算機 時計事業部 開発統轄部 モジュール開発部の花田剛氏に伺ったので、花田氏の話とともに解説していきたい。

カシオ計算機 時計事業部 開発統轄部 モジュール開発部 花田剛氏。花田氏は「Connected エンジン」をはじめ腕時計製品と連携する専用アプリ開発における、キー・パーソンである

アプリでは、各製品の専用機能のほか、タイムサーバーからの時刻取得、タイムゾーンやサマータイムなど時刻情報のアップデート、製品の操作ガイド、そしてワールドタイム・アラームなど時計で使える機能の簡単設定が共通の標準機能として搭載されている。

花田氏:「カシオが時計事業に参入した際から根底にある開発目標として、「完全自動腕時計」の実現があります。今回ポイントとなるアプリもその目標に少しでも近づけるべく、普段は何もしなくても自動的にスマートフォンと接続して時刻補正を行いつつ、海外渡航等、タイムゾーンをまたぐような移動をした際にも時計のボタンをワンプッシュするだけで現地の時刻に修正できるなど、時計側の仕様も併せて構築しています。

また、ワールドタイムやアラームなど、時計の設定を行う際も、アプリ上から簡単に設定できる「簡単時計設定」や、アプリ上で時計の操作方法を確認できる「操作ガイド表示」など、各アプリ共通部分として時計の基本性能を支えています。

同時に連携する時計の、ブランドの世界観をさらに増長させる役割も持たせています。それが各商品に向けて作りこんでいるオリジナル機能の部分です」

G-SHOCK GRAVITYMASTER「GPW-2000」と「G-SHOCK Connected」アプリ

G-SHOCKの航空コンセプトシリーズ「GRAVITYMASTER」の新モデル。「Connected エンジン 3-way」を搭載している。

航空コンセプトのG-SHOCK GRAVITYMASTER「GPW-2000」。メインダイアルの針と時字の視認性にこだわったデザインは、GRAVITYMASTERの血統

専用アプリは「G-SHOCK Connected」。画面デザインは、G-SHOCKのテーマカラーである黒と赤を主軸に構成され、ターゲットマーカーやレーダーがモチーフのマーキングを採用。 オリジナル機能として「フライトログ」機能を搭載。位置と時間を紐付けるポイントメモリー機能で、その時点の時刻と位置を記録し、地図上にプロットする。これにより、出発地、経由地、目的地、帰還地などの移動履歴を確認できる。

「G-SHOCK Connected」

「フライトログ」画面

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花田氏:「G-SHOCK Connectedのフライトログ。これは位置と時間を紐付けるポイントメモリー機能で、実際にパイロットの方々が飛行実績を記録しているフライトログブックから着想を得ました。実際のフライトログブックには、出発地を何時に出発し、目的地に何時に着いたかなど、飛行の記録を残すのですが、大型旅客機はともかく、セスナなど小型機のパイロットの方々は、時刻と位置を記録するために、膝の上にメモを置いたりしているんです。

GPW-2000と「G-SHOCK Connected」。時計とアプリのデザインを統一されたイメージでまとめている

その点、G-SHOCKのフライトログ機能では、右下のボタンを0.5秒間押すことで、そのときの時計の時刻情報をスマートフォン(アプリ)に送り、スマホが持つ位置情報と紐付けて記録します。こうしていくつかのポイントをメモリーしておき、これらを後でひとつにまとめることで、一連の飛行ログになるというわけです。さらに記録した移動の軌跡を3Dでグラフィカルに表示できます」

フライトログは1ポイントごとに保存される。これらを複数まとめることで一連の飛行ログになる

フライトログ機能イメージ。時刻取得した位置情報がポイントとして保存されているのがわかる

プロのパイロットからも高く評価されたこのフライトログ機能は、一般のユーザーでもバイクツーリングなどで重宝されているという。

花田氏:「きれいな景色や観光地、食事した場所などでメモリーしておけば、そのコースをあとで振り返ることができます。コメントも残せますよ。また、各ポイントをSNSに共有する機能もあるので、ぜひ活用していただきたいですね。この場合は、メモリーした場所周辺の地図情報が表示されます。ハッシュタグ #GRAVITYMASTERで検索してみてください。航空コンセプトモデルのアプリとして、パイロットニーズを踏まえて作ってはいますが、日常生活においても便利に活用いただける機能になっていると思います」

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インデックス

目次
(1) 「Connected エンジン」搭載モデルをおさらい
(2) 高額モデルの付加価値は「時計と時刻に対する信頼感や安心感」
(3) 時計単体では難しい多彩な表現を実現
(4) 腕時計だけにとどまらないスマホ連携の時計
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