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ついに日本投入! 待ちに待ったSynologyの高機能ルータ「RT2600ac」の実力は?

1 ついに日本デビューを遂げた「RT2600ac」とは

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ルータといえば、平時はラックの端などに置いたままであまり意識しないものだが、実はオフィスや家庭の通信インフラを支える縁の下の力持ち的存在。PCやスマートフォンの通信環境もルータなしには語れず、その性能は重要だ。今回は、NASで知られるSynology(シノロジー)が満を持して発売した「RT2600ac」を使い、"いまどきの高機能ルータ"の姿を探ってみたい。

ついに日本国内で発売されたSynologyの最新ルータ「RT2600ac」

ついに日本デビューを遂げた「RT2600ac」とは

個人向けや業務用NASで知られるSynologyだが、ここのところネットワーク機器にも力を入れている。2016年に発売したWi-Fiルータ「RT1900ac」は個人/SOHOユーザ向け製品にもかかわらず、侵入検知システム(IDS)と侵入防止システム(IPS)を装備し、ファイルシステムとしてEXT4やNTFS、HFS+をサポートするなど、充実した機能を持つ管理システム「SRM(Synology Router Manager)」を搭載したことで、日本未発売ながら一部で話題となった。

諸事情によりRT1900acの日本市場投入は見送られたが、その後継となる「RT2600ac」がついに日本で発売された。Qualcommの1.7GHzデュアルコアプロセッサにDDR3 512MBのメモリを搭載するなどハードを刷新(RT1900acはデュアルコア1.0GHz/256MB RAM)、スループットは最大2533Mbpsにも達する。アンテナタイプはRT1900acの3x3 MIMOに対し4x4 MIMO、最新無線LAN規格「IEEE 802.11ac wave 2」をサポートという強力スペックを引っさげての登場だ。

ワイヤレス機能の目玉は「Smart Connect」。SSIDを子機の2.4GHz帯と5GHz帯で共通化し、どちらか最適な帯域に自動接続させ通信を維持することにより、ユーザはルータからの距離や通信方式を意識することなく利用できる。2つのWAN入力を統合、最大2.0Gbpsという帯域幅を実現する「スマートWAN」は、1本の回線に問題が生じたときはトラフィックを別のインタフェースに振り分けるフェイルオーバーのほか、2本の回線にトラフィックを分散させるロードバランシングにも対応する。

また、ハードウェアアクセラレーション機構も見逃せない。Quallcomm製エンジンによりネットワークのトランスポート層(L4)とアプリケーション層(L7)を底上げすることで、子機が増えても通信速度低下が起きにくくなっている。

さらに豊富なインタフェースもポイント。背面にはWANポート×1とGigabit Ethernet対応LANポート×4(うち1基はWAN兼用)、USB 2.0×1を装備。側面のUSB 3.0×1と前面のSDXC/SDHC対応SDカードスロット×1はストレージ用、NASライクにも活用できる。

背面にはWANポート×1とLANポート×4のほか、USB 2.0ポート×1が用意される

側面にはUSB 3.0ポート×1を装備、HDDやSSDを接続するなどしてNAS風にも活用できる

サイズはW280×D169×H77mm、背面と左右側面に計4本のアンテナを接続するとなかなかの大きさとなるが、性能重視の設計を目指したがゆえだろう。

約16cmのアンテナ4本を装着したところ。設置場所は選びそうだ

スマホもOK、GUIでかんたんセットアップ

多機能なRT2600acだが、セットアップはかんたんそのもの。4本のアンテナを立てACアダプタをつなぎ、インターネットにつながるケーブルを背面のWANポートに差し込めば準備は完了。あとはPCかスマートフォンで無線LANアクセスポイント「Synologyrouter」に接続、画面の指示に沿って管理者のアカウント名やパスワード、新設するアクセスポイントの情報を登録していけばOKだ。PPPoEもあわせて設定できるため、セットアップ完了後にはインターネットに接続できる状態となる。

セットアップにはPCだけでなくスマートフォンも利用できる

RT2600acの管理は、WEBブラウザでSRMにアクセスするか、スマートフォンアプリ「DS router」を利用する。前者は直観的なGUIを備え、RT2600acが持つ機能全般をコントロールできるため、PCのWEBブラウザで管理作業するときに適している。後者は子機の通信状況をリアルタイムに表示するなどモニター向きであり、用途に応じて使いわけるといいだろう。

セットアップ完了後、PCのWEBブラウザで管理システム「SRM」にログインしたところ

SRMは「ネットワークセンター」と「コントロールパネル」、「パッケージセンター」と「SRMヘルプ」という4つのアイコンで構成され、それぞれに役割がある。

ネットワークセンターは無線LANやインターネット(WAN)接続、ペアレンタルコントロールなど通信機能に直結するコンフィグレーションを行うもの。コントロールパネルはストレージ(USBやSDカード)、サーバ機能やネットワークサービスといったアプリケーション寄りの設定を行うものという位置付けだ。パッケージセンターはアプリ管理ツールで、さまざまな機能をRT2600acに追加できる。

コントロールパネルを使うと、ファイルサーバなどの機能を有効化できる

SRMをひととおり操作すると、RT2600acというデバイスは従来のルータという概念を超えていることを実感できる。アプリの導入で自由に機能を追加できるし、ストレージを装着してSMBなどのファイルサーバを稼働させれば、機能的にはNASとほとんど変わらない。DLNA/UPnPも動作するため、メディアサーバとしても運用可能だ。その可能性は、通信機能自体は現在のルータでじゅうぶん、と感じている層にもアピールすることだろう。

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目次
(1) ついに日本デビューを遂げた「RT2600ac」とは
(2) RT2600acのルータ本来としての機能の実力は?
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