貯金はとりあえずしていても、利子はほんのわずか。資産を増やすために投資を始めてみたいけれど、株?FX?それとも不動産……?そんな悩めるビジネスマンに「金やプラチナ”でも”資産を持ちませんか?」と、「ゴールドスポット」「プラチナスポット」という投資方法を提案するのは、東京商品取引所の佐藤さや香さんだ。佐藤さん、それって延べ棒や指輪を買うってことですか? 記事の最後では、2017年7月23日に東京・日本橋で開催する「マイナビニュース資産形成フォーラム2017」も紹介する。

金やプラチナに投資できるって、知ってた?

――今日は宜しくお願いします。まず、東京商品取引所とはどのような場所なのでしょうか。

東京商品取引所・佐藤さや香さん

商品先物取引法という法律に基づいて運営されていて、農林水産省と経済産業省より許可を得ている公設の市場です。
例えば、株式の取引は東京証券取引所(JPXグループ)等で行われていますが、東京商品取引所では、商品(コモディティ)の先物取引を行っています。 今回お話しする「金」や「プラチナ」は代表的なコモディティです。

Point!

●コモディティとは?
金やプラチナなどの貴金属をはじめ、原油やガソリン、とうもろこしや大豆といった農産物など、の「商品」を指す。この商品に対して投資することを「コモディティ投資」と呼ぶ。

●先物取引とは?
今の時点で将来の取引の約束をするという取引方法。将来の値動きを予想して今のうちに取引価格を決めることが必要になる。

東京商品取引所。ここで様々なコモデティ(商品)の先物取引が行われている。
東京商品取引所のエントランスにある「TOCOMスクエア」は、商品先物取引に関するセミナーの実施やラジオの公開放送など、投資家向けの情報発信基地だ。

――コモディティには石油や農産物など種類がありますが、「金」や「プラチナ」にはどのような特徴があるのでしょうか。

そもそも貴金属自体が魅力的ですよね。「金」や「プラチナ」はどちらも希少性・不変性が高い貴金属です。加えて、「金」は昔からお金としての価値もあります。日本ではあまり実感がないですが、通貨価値が大きく変わってしまうような途上国や政局が不安定な国では、通貨を金に換えて資産を守るという手段も日常的に行われています。
通貨や株式などのように、国や企業など価値がほかの何かによって保障されているものではなく、貴金属そのものに価値があることも大きな特徴になります。つまり、株式や債券と異なり、発行体が破綻して「価値がゼロになって紙くずになる」という心配がありません。

その金やプラチナに投資して、これから資産を作りたいと思う方にオススメなのが「ゴールドスポット」「プラチナスポット」という投資方法です。

Point!

●金とプラチナ、どのくらい貴重?
「金」はこれまでに掘られた量が東京体育館の50mプール3杯半程度(およそ18万トン)と言われている。「プラチナ」に関してはもっと希少性が高く、金の30分の1しか掘られていない。

――「ゴールドスポット」「プラチナスポット」という取引方法は、従来の金やプラチナの先物取引とはどのように違うのでしょうか?また、魅力となるポイントは?

「ゴールドスポット」は2015年5月から、「プラチナスポット」は今年2017年の3月から始まった新しい取引です。FXに近い感覚で金やプラチナを売買できることが特長です。
従来との大きな違いは、取引期限がないことです。
従来の金やプラチナの先物取引では「いつまでに」という取引の期限が決まっていました。ですが、「ゴールドスポット」「プラチナスポット」では、その期限がありません。今までの取引では、期限の段階で利益が出ていても損益が出ていても、その時点で取引を終了させる必要がありました。一方、この2つの商品はご自身が決めた利益が出るまでポジションを保有することができます。

――でも、金やプラチナといった貴金属だと、元手がかなり掛かりそうなイメージですが…

ゴールドスポット・プラチナスポットの魅力は、少額から始められることです。
最初に預託していただく証拠金が約1万円からと非常に少額に抑えられており、取引単位も標準取引では1kgのところ、100gに設定されています。レバレッジがかかる商品で(証拠金に対して数倍~数十倍の取引が行える)、総取引金額で考えても45万円くらいなので、そこまで大きな取引となるものではありません。
金の標準取引は取引単位が1㎏の取引なので、市場価格が1円動くと1000円変動する計算になりますが、「ゴールドスポット」「プラチナスポット」では1円動いた場合の損益は100円と小さく取引ができるようになっています。つまり、投資初心者の方にも始めやすい取引方法となんです。また夜間でも取引ができますので、日中は仕事で忙しい方にもメリットが大きいと思います。

――たくさんのメリットを伺ってきましたが、リスクにはどのようなものが考えられるのでしょうか。

ほかの投資でもいえることではありますが、レバレッジがかかる取引なので、預け入れた証拠金よりも大きな損失が出る可能性があります。
そのため、自分はどこまでが許容できる範囲なのかという損失を確定させるラインを事前にしっかり検討して、決めた上で取引していただくことが大切です。逆に、どこまで利益が上がったら確定させるのかということも事前に考えておくほうが良いでしょう。

――利益を考えつつ、どこまでリスクを許容できるかもきちんと考慮しておくことが重要ということですね。

ある調査で、過去20年くらいの値動きを見ると金・預金・株式で運用を行った場合、金に投資した場合の利益が一番大きかったというお話もあります。とは言え、「だから金だけに投資をしよう」という話でもありません。

――えっ?できれば利益が多い投資をしたいと思いがちですが、なぜでしょうか?

よく例えられるのが、「卵をひとつのカゴに盛るな」という投資の格言です。
たくさんの卵をひとつのカゴにまとめて入れてしまうと、そのカゴを落としたらすべての卵がダメになってしまいますよね。リスクを分散させるという意味で、カゴを分けることが大事なんです。資産形成でも投資先を偏らせず、リスクを分散させることが重要です。その投資先のひとつとして「金」や「プラチナ」の投資を選ぶ、と考えるほうがベターということですね。

――では「ゴールドスポット」「プラチナスポット」を始めたい場合、まずはどうすればよいのでしょうか。

株式の取引を始めたいと思ったら証券会社に口座が必要になりますよね。同じように商品先物取引を始めるには、「商品先物取引会社」に口座を開設する必要があります。
現在の主流はネット取引ですが、対面取引で担当者と相談しながらできるものもありますので、自身の投資スタイルに合った取引会社を選ぶといいですね。自分の資産を預ける先なので、慎重に選んでいただければと思います。

投資=世界情勢の勉強にも!?

――実際に投資を始めてみて、投資に対する印象が変わる、ということはありますか?

個人的な印象ですが、コモディティの値動きをチェックすることで世界情勢が見えてくるんです。
産出国や需要国の動向、また地政学リスクなどが価格の変動に影響するので、自然とアンテナを張るようになりニュースが非常に面白くなりましたね。「世界を見る」という新たな視点が持てるようになりました。
貴金属には宝飾品としての需要もありますが、プラチナはディーゼル車の排気ガスの触媒や、新エネルギーとして注目される燃料電池に使われるなど、実は工業需要が非常に高いものなんです。また、プラチナは金よりも高いというイメージをお持ちの方が多いですが、実は今価格が逆転しています。中国などの景気の減速が影響しているのではないかとも分析されています。今後の展開にも注目していく必要がありますね。

――なんとなく聞き流していたニュースでも、金やプラチナから世界の動きが見えてくると思うと興味深いですね。最後に、7月23日に行われるセミナー「マイナビニュース資産形成フォーラム2017」について教えてください。

投資に興味を持たれている方に、新しい投資方法である「ゴールドスポット」「プラチナスポット」をご紹介したいと思います。
個人投資家の方でも取引しやすい形の商品ですし、FXをされている方にはなじみやすい方法になっています。またコモディティは、株式や債券とは違った値動きをする傾向があるので、リスクを分散させることができます。コモディティをポートフォリオ(資産の内訳)に加えるメリットなどについて、「始めよう コモディティ投資~金やプラチナをあなたのポートフォリオに」というタイトルでお話をしたいと思っています。

――本日はありがとうございました。

それ自体に価値のあるものだからこそ、ほかの投資商品とは違う値動きをする「金」や「プラチナ」の投資。「ゴールドスポット」「プラチナスポット」は個人投資家にも取り組みやすいよう設計された商品で、資産を偏らせず計画的にリスクを分散させるという意味でも非常に注目度の高い投資方法だ。まずはセミナーで話を聞いて、いろいろと検討してみてはいかがだろうか。

お話を聞いた方

株式会社東京商品取引所
広報部 広報課 課長
佐藤 さや香 さん

イベントのご案内

私のこれからのお金について考える マイナビニュース資産形成フォーラム2017
基調講演:堀江貴文氏(SNS media&consulting株式会社 ファウンダー)
特別講演:厚切りジェイソン氏(IT企業役員・お笑い芸人)
クロージング講演:三井智映子氏(マーケットレポーター)

開催日時 : 2017年7月23日(日) 11:00~17:20(開場10:30~)
場所 : コングレスクエア日本橋(東京・日本橋)
参加費無料・要事前申し込み、定員300名(※応募多数の場合抽選)

申し込みはWebサイトより

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