【特別企画】

「勉強ってゲームみたいなものなんだよ」と、うまく伝えてあげたい - 栄光ゼミナール・業務支援本部長の長島氏が語る

 

「ゲームばかりしてないで、勉強しなさい!」

そんな言葉を親から言われたことがある人は多いだろう。昔よりもゲームに理解のあるオトナが増えたとはいえ、こと教育の話となると、まだまだゲームが悪者になってしまう世の中だ。

一方で、そんなゲームを教育に取り入れていこうという動きも活発化していることはご存知だろうか。首都圏を中心に学習塾を展開する栄光ゼミナールでは、1994年にPCを使った学習支援システム「CATS」を開発。近年は家庭学習にゲーミフィケーションをいち早く取り入れ、高い効果を上げている。

今回、そんな栄光ゼミナールを運営する株式会社栄光 執行役員・業務支援本部長の長島雅洋氏に「ゲームと教育」についてお話を伺った。

栄光ゼミナール 執行役員 業務支援本部長・長島雅洋氏
撮影:伊藤圭

――本日はよろしくお願いいたします。まずは、長島さんご自身のゲーム歴から聞かせていただいてもよろしいでしょうか。

私は今47歳なので、ゲームで遊ぶようになったのは35年くらい前(1982年)でしょうか。当時、ゲームセンター全盛期だったのでよく遊んでいましたね。たとえばナムコのシューティングゲーム『ギャプラス』や、アクションゲーム『ドルアーガの塔』にはずいぶん熱中しました。

――おお!

当時のゲームは今と比べるとシンプルでしたが、裏技というものがあって、それを仲間と共有していましたね。たとえば『ギャプラス』だと得点の100の位がある条件を満たしたときに特定の敵を倒すと出現するスペシャルフラッグがあって、それを取ると自機が一つ増えるんです。150面くらいあるので、それぞれのステージでの条件を単語カードに書いていました。勉強よりもゲームに単語カードを活用していたくらいですね(笑)。

――めちゃくちゃゲーマーじゃないですか! 長島さんが「CATS」導入の旗振り役というのも納得です。今、ゲーミフィケーションという言葉も流行しており、ゲームをうまく教育に活用できないかという動きが盛んですよね。

教育がゲームから学ぶことは多いです。子どもって勉強でもゲームでも、ものすごいスピードで飽きるんですよ。その子どもをいかに飽きさせずに引き込むかというところに、ゲームは相当なエネルギーを使って開発されているんです。

――たとえば?

レベル設定にしても、ちょっとゆるくするだけで離れるし、かといって難しくしすぎてもダメ。同じことが勉強にも言えます。子どもに課題を与えるとき、そのレベルをちょっとがんばれば解けるくらいに設定すると達成感が感じられる。「なるほど、勉強すれば成績って上がるんだな」という実感が得られるとモチベーションにつながります。ここは勉強とゲームで似た要素だと思います。

――そういったゲームの要素を取り入れた学習アプリも増えています。「CATS」もそうですよね。

「CATS」はもともとプリント作成教材として栄光が開発し、1994年からスタートしました。それが2008年に「CATS@Home」となり、自宅でもプリントを出力できるようにしました。現在は模試や毎週のテストで間違った問題の動画解説など学習に使えるほか、勉強の合間の息抜き用に、学習に関連させたゲームをメニューに加えています。ゲームのスコアによる全国ランキングもあります 。全国ランキングに入りたくて頑張っている子もいるようです。「CATS@Home」の利用時間の長さと、成績がいいことについては相関関係が出ています。

「CATS」※ゲームの画面ではなく、学習部分の画面です

「CATS」※ゲームの画面ではなく、学習部分の画面です

――かなり本格的なゲームなんですね。

でも、半年も経つと飽きてしまうんですよ(笑)。常にゲームをアップデートするように、ゲーミフィケーションでも次の目標をうまく与えることが大事ですね。ただし、ゲーミフィケーションはあくまでもきっかけ。知らないものを知ることの楽しさに気づかせてあげられれば、子どもが自分から勉強する環境が作り出せるのです。

――そういう意味では子どもの学習にとってゲームが良い影響を与えることも?

ゲームで得た体験が学習に生きることはあると思います。夢中になって遊ぶことで課題を深掘りして考えたり、あきらめずにがんばったり。自分自身を振り返ってみると、ゲームを通じて養えた部分が確かにあるかもしれません。「勉強ってゲームみたいなものなんだよ」と、うまく伝えてあげたいですね。だからと言って、ゲームばかりしていては本末転倒なので、学習時間とのバランスをとることは大事です。ゲームといってもいろいろなものがありますし、どのようなゲームが子どもにとっていいのかは大人が考えてあげる必要があるでしょう。

――中にはゲームそのものが勉強につながるケースもありますよね。

そうなんです。たとえば、『信長の野望』にハマった子どもが戦国時代、さらには日本史全体に詳しくなることもあります。学びとゲームが上手に重なって、直接的につながったケースでしょうね。

――ほかにもゲームの効果を感じる場面はありますか?

PBL(Project Based Learning)という言葉が注目されています。協力して困難に挑戦し、課題を解決していく能力を育成することです。私はネットゲームにもそれに近い要素があるんじゃないかと思っています。「フェイス・トゥ・フェイス」か「モニター越し」かという違いはありますが、複数のプレーヤーが協力しあって課題を解決していくという点では共通点が多いと思うんですよね。それから、クリエイティブもゲームから学べることがあると思います。たとえば『マインクラフト』を教育に取り入れようという動きがあるんですよ。

――ブロックを自由に組んでゲーム世界を創造する人気ゲームですね。

私の息子も『マインクラフト』にハマっていまして、ずっと遊んでいますよ。トラブルがあったら自らインターネットで調べて解決していますね。重要なのは、ゲームを通して問題解決力やものの考え方を鍛えるということだと思います。

PlayStation VR用ソフトウェア『PlayStation VR WORLDS』をプレイする長島氏

――ありがとうございます。ところで、長島さんには今回、PlayStation 4とPlayStation VRを体験してもらいました。最新のゲームに触れてみて、いかがでしたか?

ゲームもずいぶん進化しましたよね。PlayStation VRは本当にすごくてリッチな体験の極みでした。PlayStation 4のソフトは『パラッパラッパー』をプレイさせてもらったのですが、当時PlayStationで遊んでいたときと変わらず、今やっても楽しめる普遍的な面白さがありましたね。ゲームは進化しましたが、やっぱり本質的には変わっていないと思います。最初は難しくても、だんだんできるようになると次のレベルへ行きたくなる。それがゲームの良さだなと思います。

21年ぶりにリメイクされた元祖音ゲーの名作『パラッパラッパー』を懐かしさを感じながらプレイ。「タマネギ先生っていましたねえ」

今回プレイしてもらったのは『PlayStation VR WORLDS』と『パラッパラッパー』

しばしば勉強の敵のように語られることもあるゲームだが、その体験を通して学べることもたくさんあるようだ。主体性や問題解決力など、21世紀型スキルが注目され始めている今、教育におけるゲームの可能性に目を向けてみるべきかもしれない。|

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