この記事は、ストレージとエンタープライズクラウドに関する全3回のブログシリーズの2回目です。

キーポイント

  • Webサービスを成功させるには、明確に定義されたAPIと適切な抽象化レベルが不可欠
  • ストレージに対するこれまでのアプローチでは、Webサービスが不適切なレベル(LUN)で抽象化されていた
  • ティントリでは、VMおよびコンテナーレベルで運用することでクラウド環境で簡単に使用できるストレージサービスを実現

ティントリのエンタープライズクラウドは、企業のデータセンターならではのニーズに応えるようカスタマイズされています。第1回の記事では、エンタープライズクラウドに対するティントリの考え方をお伝えしました。今回は、ティントリのアーキテクチャでは、どのようにしてパブリッククラウドのようにWebサービスを構成ブロックとして使用しているかと、なぜそのようにするのか、という理由を説明したいと思います。

Webサービスとは?

Webサービスは、クラウドの基盤となる構成ブロックです。Webサービスのアプローチをとれば、プログラミングによるインフラストラクチャの管理が可能で、サービスを自由に拡張したり自動化することができます。Webサービスを成功させるには、次の2つの点が重要です。

  • 明確に定義されたAPI:統合と自動化が容易になります。
  • 適切な抽象化レベル:従来のインフラストラクチャのユニットではなく、クラウドのユニット(仮想マシン、vDisk、コンテナーなど)で動作します。

個々のサービスは、「レゴのブロック」のようなものと考えることができます。レゴのブロックはきちんとはめ込めば正しく組み立てられるように、個々のサービスも正しく実行すればピタリとはまります。そしてレゴと同じで、あらゆるサービスを簡単に組み合わせて大規模な設計を完成させることができるのです。

例えば、Amazon Web Services(AWS)ではコンピューティング、ストレージなど多数の機能がパブリッククラウドで提供され、全てがシームレスに連携されています。AmazonのCEOであるJeff Bezos氏は、2002年に初めて全てのAmazonサービスにAPIを使用することを義務付けました。Amazon.comとAWSの成功は、このWebサービスへの取り組みのおかげといっても過言ではありません。

データセンターに足りていないストレージサービス

オンプレミスやサービスプロバイダーのデータセンターのインフラストラクチャでは、コンピューティングもネットワークも既にWebサービスとして運用されています。コンピューティングは、VMware(2001)やHyper-V(2008)などのハイパーバイザーとともに、長年にわたってレゴブロックのように機能してきました。コンテナーの可能性もいうまでもありません。ネットワークは、VMwareのNSXやCiscoのACIなどの製品でレゴブロック化されつつあります。

しかし、ストレージはこの流れをくんでいません。ストレージ業界の企業でも新旧問わずAPIは存在するものの、ストレージを既存のコンピューティングやネットワークの構成ブロックと簡単に組み合わせることはできません。これは、Webサービスの成功に不可欠な2つ目の要素である、「適切な抽象化レベル」での動作が実現されていないためです。

考えてみてください。一般的なハイパーバイザーでは、全ての動作がVMレベルで実行されています。LUNレベルで抽象化されているストレージが、VM中心に構築された環境にシームレスに適合することはないのです。これはコンテナーについても同じことです。

ティントリのアプローチ

ティントリは常にWebサービスのアプローチを採用してきました。ティントリのストレージはVMおよびコンテナーという適切な抽象化レベルで動作することで、クラウド環境にピタリとはまることになります。ティントリのストレージサービスは、包括的なREST APIによってレゴブロックへと変わるのです。

ティントリは、このWebサービスのアプローチによって企業内にパブリッククラウドの敏捷性をもたらし、既存のエンタープライズアプリケーションやクラウドネイティブアプリケーションのニーズに応える、エンタープライズクラウドを提供します。

Webサービスアーキテクチャなら、他では実現できない次の3つのことが可能になります。

  1. 自動化
  2. 分析
  3. セルフサービス

次回の記事では、この3つに対するティントリのアプローチについて詳しく説明します。

Author

CTO & Co-Founder
キーラン ハーティ(Kieran Harty)

キーランは、最高技術責任者であり米国ティントリ社の共同創設者です。ティントリを設立する前に、彼はVMware社の研究開発部門の副社長として、全ての製品の開発責任者でした。彼は、ESX Server、vCenter、VMwareのデスクトップ製品を最初に開発しました。

VMware入社以前はTIBCOでチーフサイエンティスト、ならびにVisigenic/Borland社での研究開発部門の副社長でした。キーランはスタンフォード大学で電気工学の博士号を取得しています。またトリニティ・カレッジ・ダブリンでコンピュータサイエンスの修士号を取得しています。

※本コラムは、ティントリジャパンに掲載されたブログ記事より転載したものです。

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