カシオ計算機の電子ピアノ「CELVIANO Grand Hybrid」(セルヴィアーノ グランドハイブリッド、以下、CELVIANO GH)を使用したイベントが2月末に開催された。会場となったのは、世界的ピアニストであるマルタ・アルゲリッチ氏の名を冠する「しいきアルゲリッチハウス」(大分県別府市)。若きピアニストの奏でる楽曲に、満席の観客が酔いしれた。

しいきアルゲリッチハウス(大分県別府市)にて、カシオ計算機の電子ピアノ「CELVIANO Grand Hybrid」を使用したイベントが開催された

しいきアルゲリッチハウスは、故・椎木正和氏よりマルタ・アルゲリッチ氏への、敬愛の証として開設された。2015年に竣工した同ハウスは、(公財)アルゲリッチ芸術振興財団の運営のもと、夢と希望を音楽に託す催しを数多く開催している。こうした活動に共鳴したカシオは2016年にCELVIANO GHを寄贈。今回のイベントは、そんなしいきアルゲリッチハウスとカシオとの出会いを記念して、カシオの主催で行われたものだ。CELVIANO GHの奏者は、弱冠17歳の若きピアニスト、牛田智大(うしだともはる)氏。音楽の未来を担う才能あふれる牛田氏の演奏に、会場から万雷の拍手が送られた。

牛田智大(うしだともはる)氏。1999年福島県いわき市生まれ。父親の転勤に伴い、生後すぐ上海に移り6歳まで滞在。3歳よりピアノを始め、5歳で第2回上海市琴童幼儿鋼琴電視大賽年中の部第1位受賞。8歳より5年連続でショパン国際ピアノコンクールin ASIAで1位受賞。2012年、第16回浜松国際ピアノアカデミー・コンクールにて最年少1位受賞(12歳)。同年3月、日本人ピアニストとして最年少(12歳)でユニバーサルよりCDデビュー。国内のオーケストラに加え、2014年以降は海外オーケストラとの共演も重ねており、2016年10月に小林研一郎指揮ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団日本公演のソリストを務め絶賛された。今までに陳融楽、鄭曙星、金子勝子の各氏に師事。現在、モスクワ音楽院ジュニア・カレッジに在籍。ユーリ・スレサレフ、ウラディミル・オフチニコフ他の各氏に師事

演奏曲目は、J.S.バッハ作曲・ブゾーニ編曲「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番BWV1004からシャコンヌ」、ムソルグスキー作曲「組曲 展覧会の絵」から抜粋、ショパン作曲「幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66」、そして、アンコールとしてラフマニノフ作曲「パガニーニの主題による狂詩曲から第18変奏」が披露された。

イベントは、MCとのトークセッションを交えながら進行。牛田氏は演奏の前後に、CELVIANO GH、演奏会場であるしいきアルゲリッチハウス内のサロンについての印象、曲目の聞き所などを解説した

入念なリハーサルを経て本番に臨んだという牛田氏。会場の印象について「初めてここで弾かせていただきましたが、細かなニュアンスがダイレクトに客席まで届くので、サロンで弾くような弾き方が映えると感じました」と語った。マルタ・アルゲリッチ氏は尊敬するピアニストのひとりだそうで、「しいきアルゲリッチハウスで弾くことができて本当に嬉しいです。またいつかここで弾ければ」とにこやかに話していた。

終演後、小さな後輩たちから花束を受け取った。「1日最低でも6時間は練習している」と牛田氏。後輩に向けて「ピアノが弾ける喜びと楽しさを感じながら練習できたらいいですね」と語りかけた