北海道恵庭市にある「北海道ハイテクノロジー専門学校」は道内最大級の総合専門学校。2017年には「eスポーツプロフェッショナルゲーマー専攻」や「プロジェクションマッピング専攻」を新設するなど、新たな分野の情報発信にも積極的な同校では多数のPCが導入されており、その中でも多くの数を占めるのが、ツクモのBTOブランド「eX.computer」だ。ITメディア学科長を務める平山浩人氏から同校の特徴を伺うことができたので、詳しくお伝えする。

北海道恵庭市にある「北海道ハイテクノロジー専門学校」、通称「ハイテク」

IT、バイオ、医療、保育福祉を学べる、北海道ハイテクノロジー専門学校

学校法人 産業技術学園によって運営されている北海道ハイテクノロジー専門学校。恵み野駅から徒歩15分ほどの場所にある広大なキャンパスに、8つの校舎とハイテクアリーナ、ハイテク・エコインドアスタジアム、トレーニングルームや学生寮など、数多くの施設を抱えている。全国で多数の専門学校を展開する滋慶学園グループに属しており、IT、バイオテクノロジー、医療、保育福祉など12もの学科を用意。在校生数は1300名を超え、北海道内でもっとも大きい総合専門学校として、地域産業を支える人材を養成している。

第7校舎に位置するITメディア学科は、システム開発やプログラム、クリエイティブ、ゲームなどにかかわるIT技術を学ぶことができる学科だ。先進分野への取り組みも積極的に行われており、近年では電子出版業界に向け、e-book専攻も開設された。さらに2017年には新たに「eスポーツプロフェッショナルゲーマー専攻」と「プロジェクションマッピング専攻」が開設予定となっており、注目を集めている。

ITメディア学科の授業が主に行われている、第7校舎

ITに携わる最先端の教育を行うため、同校にはさまざまなPCが設置されているが、その中でも導入台数の多くを占めるのが、秋葉原からスタートし、いまでは全国でPCやPCパーツの販売を展開している、ツクモのBTO-PC「eX.computer」だ。ツクモの大山氏とともに、まずは同校の教育の特徴をITメディア学科長の平山氏にお伺いしよう。

学校法人 産業技術学園 北海道ハイテクノロジー専門学校 ITメディア学科 (情報システム学科) 学科長 平山 浩人 氏

株式会社Project White ツクモ 札幌法人営業所 所長 大山 隆 氏

システム開発を中心に広くIT技術を学べる「ITメディア学科」

──北海道ハイテクノロジー専門学校の設立の経緯について教えてください。

本校の創立は、恵庭リサーチ・ビジネスパークにバイオ関連企業の誘致が開始され、その分野のテクニシャンを養成したいという打診が、大阪・東京にある滋慶学園グループに行われたことに端を発しています。その流れで、バイオテクノロジー関連の学科とともに、情報関連の学科が設立されました。現在は、医療・保育福祉など合わせると12学科、さらに同敷地内にある2校の学科も合わせると、全18学科があります。ITメディア学科はその中の1学科です。グループとしては、職業人教育を通じて、社会に貢献する人材を養成することをモットーに運営を行っています。

同敷地内に、北海道ハイテクノロジー専門学校のほか、北海道エコ・動物自然専門学校、北海道メディカル・スポーツ専門学校の3校が運営されている

──ITメディア学科の専攻やカリキュラムについて教えてください。

ITメディア学科では、プログラム(システム)開発を行っているIT企業への就職を目指したカリキュラムを組んでいます。これが「プログラマ専攻」です。また、ITにはクリエイティブ要素のある業界もありますので、電子書籍を作る「e-book専攻」やゲーム業界に向けた「ゲーム・アプリ専攻」などを用意しています。さらに、新しい分野への人材育成として、2017年には「eスポーツプロフェッショナルゲーマー専攻」と「プロジェクションマッピング専攻」を開設予定です。ですが、入学された方には、プログラムもWebも、CGもビジネスアプリの使い方も学んでいただいています。

北海道ハイテクノロジー専門学校のエントランス。18もの学科が用意された同校では、部活動も盛んだ

前期授業を受けた後に、自分の適性に合わせて専攻を変更可能

──入学後の学生全員に同じ勉強を教えるのは、なぜでしょうか?

IT業界は、なかなか将来の見えにくい業界です。ほとんどの方は高校を卒業して入学してこられるのですが、初めから進路を決めている方は少なく、漠然と「コンピューターに関する仕事に就きたい」と考えている学生が大多数を占めます。ですから、まずは幅広い勉強をしたうえで知見を広め、自分の好き/嫌いや、得意/不得意、就職のしやすさを見極めてほしいと考え、前期はみな同じカリキュラムで、プログラムもWebも、CGもビジネスアプリの使い方も学んでいただいています。最終的な専攻は、こういった基礎的な知識を得たうえで決定していただく、という方針を取っています。

学生たちが集まる1階のフリースペース。大きな窓で囲まれた空間では、同じ志を持つ学生たちが活発に意見を交わしている

──将来の目的が決まっている学生さんよりも、明確でない学生さんのほうが多いのでしょうか?

初めから将来を明確にしている学生もいますが、本校では4割ほどの学生が予定していた専攻を変更したりしています。「やりたいと思ったことと違った」「好きだけれども作るのは苦手だった」「将来、地元に戻って働くなら別な専攻のほうがいい」など、変更の理由はさまざまです。業界の環境や特徴、そして適正は、入学してからでなければわかりにくい部分があります。こういった座学やペーパーテストではわからない業界の実情や実務を体験できるよう、できる限りPCに触れる機会が増えるようなカリキュラムを実施しています。学びの機会を増やし、専攻の変更に柔軟に対応できるのが本校の特色です。