円高、マイナス成長という状況下、日本の製造業には、製品の性能・機能向上はもとより、品質向上、コスト削減、効率化といった環境への柔軟な対応が必要とされている。そのためには可視化によるリアルタイムな状況把握や、セキュアな情報共有など、クリアすべき課題も多い。2016年12月13日、東京・新宿でマイナビニュースが開催する「グローバル競争を勝ち抜く! 製造業の"現場"ワークスタイル変革セミナー」では、ICTを活用して様々な課題を解決しながら業務変革に取り組んでいる企業の事例、仕事の効率化に役立つ各種ソリューションを紹介する。

本セミナーで「魅力あるプロダクトを生み出すための3Dデザインプロセス」と題した講演を行うアルテサーノ・デザインの代表/プロダクトデザイナー 吉田 晃永氏に、製品デザインの現場におけるICT活用について、話を聞いた。

アルテサーノ・デザイン 代表/プロダクトデザイナー
吉田 晃永氏

進化する3Dデザインの今

アルテサーノ・デザイン合同会社は、家電、自動車、建築物など多岐に亘る製品や、パッケージ、ロゴマークの開発までを幅広く手がける企業だ。製品開発の現場では十数年前から光造形やレーザー焼結などの3D出力装置を使用してきたという。データを立体出力して試作モデルをつくり、デザイン検討に利用するためだ。最近ではFDM(熱溶解積層方式)などの3Dプリンターが安価になったことで、仕事は格段にやりやすくなったと吉田氏は言う。

「デザインしたイメージと実際の形状が本当に一致しているか否かを素早く確認でき、何度も修正を繰り返せるので、スピードと品質は大幅に上がりました」

吉田氏は、3Dプリンター用のデータ制作に使われる3D CADの進化にも言及する。「今まで3D CADでモデリングする際には、デザインの構成要素にあわせてソリッド系、サーフェス系とソフトを使い分けていました。しかし昨今、スカルプティングと言われるモデリング方法が進化してきて、これを使うことが多くなっています。スカルプティングでは粘土を扱うように、画面上のポリゴンをコントロールしてモデリングしていくことができます。イメージした形をつくり、調整をしていく工程にはぴったりのモデリング方法だと思っています。かつてはインダストリアルクレイ(工業デザイン用粘土)を使って、手で形状を決めていましたが、それに近いモデリングが出来るようになったと感じています」と吉田氏は語る。

データはすべてクラウドで連携される

講演では3D CADやグラフィックソフトとクラウド、ドローンなどの連携がもたらす、製造業の将来予測などについても語られる予定だ。

「製品の開発、生産、流通などのデータはすべてクラウドで連携され、製造現場でもクラウド対応が必須になってくるでしょう。長年プロダクト、グラフィック、プロモーションなどの開発現場に携わりながら、アナログからデジタルへの変化を目の当たりにしてきましたが、その変化はますます加速してゆくものと考えています。今回の講演を、将来に向けてのヒントにしていただけたら幸いです」

設計・製造の現場業務を改善したい、効率化したいと考える製造業の現場担当者、システム担当者は、ぜひ参加して、改善のノウハウを学んで欲しい。


【開催概要】
日時:2016年12月13日(火)13:30~17:20(受付開始13:00)
会場:新宿マイナビルーム19-2
東京都新宿区西新宿1丁目6番1号 新宿エルタワー 19F
主催:マイナビニュース
共催:兼松エレクトロニクス
協賛:ヴイエムウェア、シスコシステムズ、ネットアップ


(マイナビニュース広告企画:提供 兼松エレクトロニクス、シスコシステムズ、ネットアップ)

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