誕生からわずか3年で国内最大級となるメガネ通販サイトを興したオーマイグラスは、基幹システムとしてネットスイートのクラウド型ERP「NetSuite」を選んだ。これまでにないイノベーティブなビジネスを、NetSuiteはどのように支えているのだろうか。

2011年に設立されたオーマイグラスは、これまでのメガネ業界の常識を覆し、"オムニチャネル戦略"を採択した新鋭企業である。ECサイト「Oh My Glasses TOKYO」と実店舗を連携し、メガネの販売・提供に必要となる各種サービスを包括的に提供している。

「Oh My Glasses TOKYO」のECサイト(左)、実店舗(右)

「お客さまに合った"運命の1本"をお届けする」というコンセプトで誕生したOh My Glasses TOKYOは、世界470ブランド・1万種類以上の商品を取り扱い、この数年で急速に利用者を増やし、2016年11月現在で月間50万人のユニークユーザーを数えている。直営店も順調に展開しており、2016年内に関東を中心に7店舗を構える予定だ。2つのプライベートブランド「Oh My Glasses TOKYO」と「TYPE」は"メガネの聖地"とされる福井県・鯖江産にこだわり、アジアや欧州で人気を博しているという。

視力補正用のメガネは、気に入ったフレームとレンズを選んだのちに、必要に応じて検眼、視力に合わせてレンズを加工し、最後には耳にかかるツルや鼻に当たるパッドなどを細かく調整するフィッティングを経て、ようやく利用者に商品が引き渡される。そうした工程が必要になることから、メガネの通信販売は困難だと考えられてきた。

オーマイグラスでは、オンラインストアで気に入ったメガネがあれば自宅での試着を注文することが可能で、購入を決めたのちは近隣の店舗に出向いて検眼やフィッティングなどのサービスを受けられるというモデルを採用している。

オーマイグラス システム本部 システム本部長の西尾智春氏は、「メガネの通販は、商品の流通形態が複雑です。試着は返却を前提としているので眼鏡は弊社とユーザーの間を往復しますし、購入された商品は更に加工物流センターでレンズ加工・調整してユーザーへ完成品として届けます。商品をユーザーに届けるだけの一般的なECと比べて、商品の移動が煩雑なのです。また、販売チャネルも複数あり、取引先も多岐にわたります。こうした新しいビジネスモデルを支えるためには、柔軟で高度な運用を可能とする新しい基幹システムが必要でした」と述べる。

オーマイグラス システム本部 システム本部長 西尾智春氏

移り変わり、拡大していくビジネスを支えるため、既存のパッケージ型の財務会計システムと在庫管理システムを廃し、同社が新たな基幹システムとして選んだのが、クラウド型ERPのパイオニアであるネットスイートが提供する「NetSuite」だ。NetSuiteは、ERP/財務会計および顧客管理(CRM)、eコマースなどを含む主要な業務アプリケーション機能をクラウドで提供するビジネス管理ソフトウェアで、世界中の30,000を超える企業や組織で利用されている。

新しいビジネスに唯一適したクラウド型ERP

オーマイグラスのオムニチャネル戦略では、さまざまなチャネルやパートナーとの連携が必要で、それらは常に変化していくため、柔軟性に欠けた既存のオンプレミス型システムでは十分に対応できないと考えられた。そのため、米国を中心に採用が拡大していたクラウド型ERPを前提として検討を開始した。

製品選定に際しては、各チャネルとの連携と可視性も重視された。同社のビジネスは、ECサイトを中心に、店舗や集中加工センター、パートナー企業などとのリアルなチャネルとの連携が必要であり、流通が複雑であるがために、各段階での意思決定をスムーズに実行しなければならない。そのため、各種データを迅速に処理しつつ、状況を的確に把握できるソリューションが必要とされた。

基幹システムの構築を開始した当初、基幹システムの稼働スケジュールは決まっており、当時のシステム部門のメンバーには9ヶ月しか残されていなかった。従来のERPパッケージでは、到底考えられない短い開発期間だ。ビジネス上の要件はもちろん、システム上の要件においても、NetSuite以外の選択肢はなかった。

「現在、私たちは基幹システムやECサイトを5人という少人数のメンバーで運用し、必要に応じて開発も行っています。それを実現するためにNetSuiteを活用しています。管理や開発を支援する豊富なツール群とネットスイートのコンサルタントサービスを活用することで、Oh My Glasses TOKYOのビジネスを推進しています。」(西尾氏)

少人数で支えるERP - 「自動化」が最大のポイント

西尾氏が特に気に入っているのは、アプリケーション開発を容易にする「SuiteScript」だという。SuiteScriptは、単純な機能から新たなビジネスプロセスフローやアプリケーションまで、NetSuite環境で構築しホストするために使用するツールセットだ。オーマイグラスのシステム部門は小規模ながら、基幹システムだけでなくECサイトやバックオフィスシステムも自前で運用管理している。少人数で運用していくためには、業務のシステム化と自動化が必要なのだ。

「私たちは、メガネを中心とした流通の仕組みにイノベーションを起こしたいと考えています。業務の効率化を図り、リーズナブルかつスムーズに商品を届けたい。しかし一方で、商品の移動が激しいメガネ販売では、一般的なEC事業の数倍の伝票が発生しますし、ECサイトと実店舗との密接な連携も必要です。このギャップを埋めるためには、システムの自動化を徹底する必要がありました。SuiteScriptは、実現したいと思う機能を容易に作り上げることができます。当社ではテストも自動化していますので、新しいアプリケーションを迅速にローンチすることが可能です」(西尾氏)

オーマイグラスでは、現在もサービスを支援するための新しい機能を開発中で、理想的な仕組みへと近づきつつあるという。一般のアプリケーションと比べて"倍に近い速度"で開発できていると西尾氏は話す。経営陣やスタッフから要望があれば、すぐに対応することができ、同社のビジネスを支える欠かせない仕組みになっているとのことだ。

さらなるビジネスの成長を支えるNetSuiteの可能性に期待

オーマイグラスのビジネスが順調に拡大していく中で、NetSuiteは各チャネルを統合して各種のデータを的確に可視化し、意思決定の柱として機能している。

将来的に同社は、海外のメーカーや卸業者との連携を図り、海外での店舗展開やユーザー拡大に向けた検討を開始している。これまで以上に環境が変化していくことは確実で、NetSuiteの総合力に期待しているという。

「私は、当社のECビジネスを、よりリアルなビジネスに近づけていきたいと考えています。あらゆるチャネルで、当社の製品を快適に選び、購入できる仕組みが理想です。そのためには、システムの制御性や性能はもちろん、各種システムとの連携も重要ですが、NetSuiteにはそのポテンシャルがあると確信しています。当社の業務システムを一元化できるサービスとして、いっそうの進化を期待しています」(西尾氏)


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