前回の条件付き確率の問題で、ちゃんとした解き方が知りたいという方向けに図解入りで解答を用意しました。言われてみれば、そうかという感じになるのではないでしょうか。数学なんてそんなものです。それがきっかけで数学に目覚めるということもありますので面白いのです。

【1】打率3割のイチローが2本以上ヒットを打つ確率の問題

前回の問題で、何人かの人から解き方についての問い合わせがありましたので、簡単に解説したいと思います。まず打率3割のイチローに打席が4回まわってくる時、ヒットが2本以上出る確率を求めよという問題でした。

解き方

各打席毎の考えられるヒットの出る組み合わせを表にまとめると、下表のようになります。そしてそれぞれの確率は、計算式の通りになります。そこで求められている2本以上ヒットが出る確率を合計すると34.83%になります。

【2】モンティホールの問題

3つのドアの向こうに賞品があり、応募者は1つドアを選びます。そこで司会者は外れのドアを1つ開けて2つのドアに絞ります。そして再度ドアを選び直しても良いと言った時に、変更した方が2倍の確率になるという問題です(変更しない場合は1/3、変更した場合には2/3の確率)。

解き方

下表のように整理すると分かり易いかと思います。賞品があるドアは表にあるように3通りです。参加者が1のドアを選んで変更しなければ、表のとおり1/3となります。2または3のドアを選んだとしても同じ確率です。

一方、司会者がドアを2つに絞った後、応募者がドアを変更した場合には表の通り、外れの確率は1/3、当たりは2/3になります。従ってこの問題では、変更した方が変更しない時の確率1/3より2倍の2/3の確率になるため、断然有利になります。

感覚的に言うと仮にドアが1万枚あった時に、9998枚の外れのドアを司会者が開けて残り2つのドアに絞り込んだ時、2枚の内の最初に選んだドアよりも、司会者が外れの9998枚のドアを消して残ったもう1枚のドアの方が、9999/10000の確率で当たっているというのはピンと来るのではないでしょうか。

この問題が出された時に、米国の著名な数学者も確率は同じだと間違えたと言いますから、我々一般人には簡単に理解できない問題かもしれませんね。

本記事は、アイ・ユー・ケイが運営するブログ「つぶやきの部屋」を転載したものになります。

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