漫画の制作環境は目まぐるしい進化を遂げている。紙とペンさえあれば書けると言われた時代はとうに過ぎ、現在はデジタル作画が一般的となった。マイナビベアの生みの親であり、現役の漫画家である平尾リョウ氏も、早くからデジタル環境を整えた作家の1人。今回は、そんな平尾氏にツクモのノートPC「eX.computer N1543J-510/T」を使って頂く機会を得ることができた。平尾氏からみた、ノートPC人気モデルの感想を伺ってみよう。

インタビュー中には、平尾氏の手から召喚されたマイナビベアも参加! ベアくんの活躍(?)は「くまにっぽう」にて

漫画家・イラストレーター「平尾リョウ」の制作環境に迫る

CLIP STUDIO PAINTの前身であるコミックスタジオ時代からデジタル作画を続けてきた平尾氏。過去には、CLIP STUDIO PAINTへの移行のお話(コミスタからクリスタへの移行、"成功"した? - 完全移行済みの漫画家・平尾リョウ氏に聞いてみた)を伺ったこともあるほど、デジタル作画環境への造詣が深い。

なぜかガスマスク着用姿で現れた平尾リョウ氏。その怪しい風体とは裏腹に、とても気さくにお話いただいた

デジタル作画環境はすべて自らの手で選定されたもので、アシスタントとのやり取りもデジタルで行っているという。そんな平尾氏に今回お渡ししたのは、ツクモのBTO-PCブランド「eX.computer」のノートPC「N1543J-510/T」だ。まずは、平尾氏が普段お使いの制作環境から聞いていこう。

ツクモがクリエイターにお勧めしている、eX.computerのノートモデル「N1543J-510/T」

──普段はどのようなPC環境でCLIP STUDIO PAINTをお使いですか?

平尾氏:以前はMacを使用していましたが、コミックスタジオで制作を行うようになってからはWindowsを使用するようになりました。現在使っているPCは、各種パーツを自分で購入して組み立てた、デスクトップ型の自作パソコンですね。そういえば、現在のデスクトップPC用のパーツを購入したのはツクモさんでした(笑)。

愛用されているワコムの液晶ペンタブレット「Cintiq 13 HD」を持参いただき、制作環境を再現してもらった

その自作デスクトップPCに、ワコムの液晶ペンタブレットと液晶ディスプレイ2台をつなぎ、マルチディスプレイ環境で制作を行っています。液晶ペンタブレットで作画を行い、液晶ディスプレイに資料や全体図を表示させるというスタイルです。

液晶ペンタブレットで作画を行い、液晶ディスプレイに全体図を表示させるという環境を再現してもらった

また、デスクトップPCのほかに、MicrosoftのSurfaceも所有しています。機種は、ワコムのデジタイザが搭載された「Surface Pro 2」です。こちらは出先でラフを描くときなどに使っています。この他、アシスタントさん用のPCも用意してあります。

──現在使用されているデスクトップPCのスペックを教えてください。

平尾氏:CPUがIntel Core i7-3770Kで、メモリは32GBです。グラフィックスカードは失念しましたが、NVIDIAのGeForce GTX 550 Tiのそれほど性能の高いわけではない製品ですね。ストレージには、512GBのSSDを搭載しています。

──CLIP STUDIO PAINTでの制作環境で必須のスペックとは?

平尾氏:印刷品質のデータを素早く読み込まなければいけないため、ある程度のCPU速度とメモリは必須だと思います。4コアを内蔵したIntel Core i5以上の処理能力は欲しいですね。また、メモリはあればあるだけうれしいです。また、読み込み速度の向上に大きな効果があるSSDは、ぜひ搭載したいパーツですね。

インタビューを受けながら、実際にイラストの制作を進める平尾氏。またたくまにペン入れがスタート

──お仕事以外ではどんな用途にPCをお使いですか?

平尾氏:メールやインターネット、動画などさまざまな用途に使用していますが、ゲームはよく遊んでいます。「シヴィライゼーション」シリーズが大好きなんですよ(笑)。その他、「ドラゴンクエストX」や、最近では「Tree of Savior」なども始めました。

ゲームが大好きだと笑顔(?)で語る平尾氏。それもそのはず、スクウェア(現:スクウェア・エニックス)でキャラクターデザイン・演出を担当していた経験も