事業戦略に基づいた目標達成のために、阻害要因と解決策を明確化

「ITの分野でももっと読者の役に立ちたい。そのために必要な改革・改善は何なのか」。マイナビニュースの幹部社員が集まり、本格的な検討を実施した。

アプレッソ 事業推進本部長 船橋伸二氏

検討の手法は、セッションスタイルで、本来目指しているゴールと基本戦略の確認、それを阻む要因・問題点の明確化、そして、その問題の原因分析と考察をし、解決に向けた具体的なアクションプランの確立を実施した。半日を4回以上かけて明確化した問題は、「戦略」、「スキル」、「制度と仕組み」、「組織風土」、「組織と役割」、の5つに大別され、延べ70を超える項目数となった。それぞれの項目について深く掘り下げ、優先順位を決めて解決策を立案している。さらにこのセッションでは、ITを活用した戦略立案・業務改善の専門家、アプレッソの事業推進本部長 船橋伸二氏にナビゲーターをお願いした。

「時間があれば」……あらゆる問題の解決につながる答えは、積極的な業務改善だった

迅速に効果のある改善を実施するには、資料を読み合わせて問題意識を共有するようなものではなく、具体的な改善策につなげることが必要だ。この会議で船橋氏は、ナビゲーションによって表面的な原因を追求するのではなく、改善につながる原因追求を徹底した。そのためそれぞれの課題には、最終的に「何をするべきなのか」という点を明確にするため、その行動の目標・目的を定義した「Must Do」と、それを実現する具体的活動である「To Do」をはっきりと示し、それぞれに責任者と実施期限を定める形をとっている。

とはいえ、取り組まなければならない課題や解決しなければならない問題が明確になり、ある程度対策をイメージできたとしても、それを実行しなければ会議の意義は低い。新たな戦略を考えるにしろ、各メンバーのスキルを向上するにしろ、日々の仕事に追われる中では、70を超える諸問題解決に十分な時間を取ることがなかなか難しいのが現実だ。多くの改善に取り組んでいくためには、まず効率を上げられそうな業務を明確化し、具体的・実践的に改善していく取り組みが必要となる。この取り組みのなかで、すべての問題解決に必要な“足りない時間”を作るために、「即効性がある」とメンバーが結論付けたのが、社内経理処理などの制度や仕組みにおける問題の解決・改善である。

現場の業務処理の改善に取り組む手法、BPMへの取り組みが効果的

経理処理などに代表されるいわゆる業務処理は、その手順を明確にしていくと、無理や無駄を整理しやすいため、比較的、改善を立案しやすい。このタイプの業務改善に有効なのが、ビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)の考え方だ。

この考え方は、手順や役割分担、ルールといった日々の業務におけるプロセスを明確に記述することで現状を把握し、分析した上で、継続的な改善・最適化を行っていく手法だ。ポイントとなるのは「継続的な改善・最適化」という部分であり、問題点を洗い出して新たに業務プロセスを定めるだけでは足りない。きちんと実施されているのか、新たな問題は発生していないかといったモニタリングが重要となってくる。

そうすることで、「問題の発見」、「原因把握」、「解決策の立案」、「実践」という流れを迅速化することができる。モニタリングには、当然ITを活用するのがよいだろう。たとえば、業務効率化を支援するためのERPやBIといったソリューションにBPMの考え方を組み合わせることで、モニタリングのみならず、損益の発生原因を掴めるようになるといったメリットもある。

BPMの考え方を支援してくれるツールに「BPM suite」というものがある。これにより、業務をデザインし可視化すると同時にワークフロー型のアプリケーションを作成、実行、モニタリングすることができる。さらに、システム連携を実装することも容易であるため、既存のITを活用した上で現場の利便性を向上し、業務効率を高めることを可能にしてくれる。

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