コンピュータのプログラムからバグを見つけて修正する「デバッグ」作業。そのデバッグ作業のうち「バグ」を見つける業務に特化した技術とノウハウを持つプロフェッショナル集団が株式会社デジタルハーツだ。

同社はゲームのデバッグ業務を手がける企業として2001年に創業した。PCゲームはもちろん、コンシューマゲーム機やモバイルコンテンツ、アミューズメント機器などを幅広く手がけるほか、近年ではWebサイトや業務システムなどビジネス関連のソリューションまで対応領域を拡大している。2011年に東証一部へ上場し、2013年には株式会社ハーツユナイテッドグループを設立しホールディングス体制へと移行。日本全国に拠点を持ち、常時2000名以上のテスターが稼働できる環境を整えている。これまでの取引先は1000社を超え、検出したバグは100万件以上におよぶそうだ。

デジタルハーツ 情報システム室の小谷博人氏

開発状況に応じた柔軟な対応が強み

デジタルハーツ 情報システム室の小谷博人氏は「弊社の強みは、長年のデバッグ業務で培ってきた技術やノウハウはもちろん、お客さまの開発状況に応じてテストが行えることにあります」と語る。

同社の強みは、プログラミングが複雑で、アジャイル開発が主流となっているゲーム業界にとって大きな魅力といえる。一般的にデバッグを行う場合、プロジェクトの期間を明確化し、テストに必要な人員を事前に確保することが多い。しかし、創業時からゲーム開発企業向けにデバッグサービスを提供してきた同社では、緊急のプログラム修正でテスト期間がずれたり、アップデートでテスト要員の大幅な増員が求められた際なども、迅速かつ柔軟に対応できるのである。開発状況に応じて人的リソースを増減できるため、結果としてコストメリットも高くなるわけだ。

デバッグに求められるハードウェアの多様性

デバッグ業務に必要不可欠なのが、各種ゲームタイトルに対応するハードウェアだ。スマートフォンの場合、実機ならではの不具合も多く存在するため、同社ではエミュレータを使用しない。いち早くゲームタイトルやコンテンツを最新端末に対応させたいという顧客のニーズに応えるべく、主流端末はすべて発売日当日に購入。また、同じ機種でもOSのバージョンで挙動が異なることから、大半の端末はOSのバージョン違いを用意しているという。

一方で、PC用ゲームタイトルに関しては、コンシューマゲーム機やスマートフォンなどと異なり、ひとつのタイトルに対するハードウェアスペック要件の幅が広くなる。顧客からスペック要件の指定を受ける場合もあるが、「この辺りの機種を満遍なく取りそろえてほしい」といったものが多く、中には推奨スペック自体を決めてもらいたいという依頼もあるそうだ。

小谷氏は「テスト用に導入するデスクトップPCの要件としては、一般ユーザーが使う最低限の必須スペックから推奨以上のハイスペックまで、ご依頼に応じて幅広く用意する必要があります」と語る。

このように、さまざまなスペック帯のPCが求められるテスト環境において活躍しているのが、株式会社Project White(以下、TSUKUMO)が展開するPCブランド「eX.computer」だ。

コストに加えて迅速かつ充実した提案が魅力

デジタルハーツがTSUKUMOと出会ったのは、九州・福岡のゲームソフト制作関連会社など13社で構成された任意団体「GFF(GAME FACTORY'S FRIENDSHIP)」の会合だった。TSUKUMOでは従来から、ゲーム開発に関する生産性や新しいアイデアの創造力向上を目指し、GFF加盟企業の開発環境強化につながる施策を推進してきた。その一環として、デジタルハーツがPCの調達の際、TSUKUMOも相見積もりへの参加や提案等を行うようになった。

デジタルハーツでは、デバッグに必要となるPCを購入する場合、複数社から相見積もりをとり比較検討しているが、TSUKUMOがこの相見積もりに参加して以来、結果として新規調達PCの多くをeX.computerが占める結果になっているという。

小谷氏はこの理由について「まずは絶対的なコスト面の優位性が挙げられます。案件によっては数多くのPCが必要になるので、弊社としては嬉しいところです」と説明。また「提案が非常にスピーディーかつ理想的な内容であることも魅力ですね。最適なパーツの組み合わせをリストアップしてくれるのはもちろん、たとえば長期プロジェクトの場合、発足当初のスペック要件に対して、開発途中でグラフィックボードなどのパーツが終息品になってしまうことがあります。そんな時、終息品の案内に加えて最適な代替品までを提案してもらえるのは助かります」と、提案の柔軟性も高評価につながっているという。

そのほか、デジタルハーツでは、完成したPCのみならず、CPUやグラフィックボードなどをパーツ単位で多数保有しているという。これは、限られた台数のPCでさまざまな環境要求に応えるためだ。eX.computerシリーズならば、デバッグ内容に合わせたPCを新規調達せずとも、グラフィックボードなどのパーツを交換するだけで多種多様なPC環境を用意できる。パーツ換装によって環境を作り出すという運用方法はBTO-PCならではといえる。こういったフレキシビリティの高さを最大限に活かすためには、PC自体の拡張性やメンテナンス性も重要なファクターとなるが、eX.computerはこの点においても高く評価されている。各拠点の機材担当者からは実際に「PCケース内部の配線がスマートなのでパーツ換装が容易」という意見が寄せられているそうだ。

顧客へのレポーティングにもeX.computerを活用

同社ではデバッグ作業のなかで、顧客に対するレポーティングにもPCを使用している。このレポートは従来Excelでまとめることが多かったが、近年は各種BTS(Bug Tracking System:バグ管理システム)を使い、Web上で顧客とのやり取りを行うケースが増加。また、クラウド上で共有できるGoogleドキュメントのようなサービスを使う場合もあり、顧客の要望に合わせて柔軟にレポーティング方法を変えているという。

「ご依頼は1社からですが、ひとつのプロジェクトに複数の開発会社が関わることもあるので、お客さまがご希望の形式に合わせてレポーティングを行っています」と小谷氏は語る。レポーティングではデバッグの実作業ほどスペックが要求されないため、コストパフォーマンス重視の選定になるそうだ。

デバッグ業務はゲーム開発のみならず、さまざまなソフトウェアに必須となる、いわば”縁の下の力持ち”的な存在だ。また、デバッグに欠かせない要素となっているPCとその環境整備への需要はますます拡大が見込まれるため、それを支えるeX.computerブランドとともに、今後もさらなる躍進を遂げていくだろう。

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