Windows Server 2003のサポート終了まで10カ月を切った。今、多くの企業がWindows Server 2003からの移行作業に追われているはずだ。サーバOSの移行は、手間もコストも要する作業である。特にWindows Server 2003と同時期に購入したサーバマシンも利用しているとなれば、老朽化による故障や部品交換の枯渇、さらにスペックの観点からマシンごとのリプレースが必要になる。こうしたリプレース作業の中で、システムのクラウド移行を選択する企業も増えているという。

ソフトバンクテレコム クラウドサービス本部vCloudソリューション部 担当課長 溝口 真氏

「Windows Server 2003のサポート終了を機に、クラウドの導入を検討される企業は少なくありません。ヒューマンリソース活用の観点から、IT基盤の管理はアウトソーシングしたほうが効率がよいのです。システム部門は、『ITを利活用して従業員に働きやすい環境を提供し、ビジネスをイノベーションする』ことに注力すべきなのですから」と語るのは、ソフトバンクテレコム クラウドサービス本部vCloudソリューション部 担当課長の溝口 真氏だ。

自社でIT基盤を運用する際に考慮すべきポイントは多い。ハードウェア・リソースは最大ピーク時を想定して確保しなければならないし、構築後に余剰が生じても即時のリソース変更や削減は難しくコスト効率が悪い。また、セキュリティ対策やトラブルにまつわる保守やメンテナンスも実施しなければならない。加えて、最新の技術要素を取り入れるための追加コストがかかるという欠点もある。

「いくら汎用サーバが安価に購入できるようになったとはいえ、運用管理のトータルコストを考えれば、自前のシステムは結果的にコスト高になります。クラウドの場合、初期導入コストだけを見れば安価ではありません。しかし、オンプレミスで運用する際に必要になる電力費用やメンテナンス費用、故障時の人件費とリスクなどを考えれば、そのメリットは計り知れません」と、溝口氏はその優位性を強調する。

リアルデータセンターと同じ設計思想の“仮想データセンター”

クラウド導入のメリットは、「システムを『所有する』から『利用する』へシフトできる」ことと、「オンデマンドでシステムリソースを活用できる」ことだ。ソフトバンクテレコムでは、従来通りのシステム設計、かつオンデマンドでシステムリソースが利用できるサービスとして「ホワイトクラウド VMware vCloud Datacenter Service」を提案している。

ソフトバンクテレコムが提供するクラウドサービス「ホワイトクラウド VMware vCloud Datacenter Service

「VMware vCloud Datacenter Service」は、ソフトバンクテレコムとヴイエムウェアとの戦略的提携により2011年より提供されているエンタープライズ向けハイブリッドクラウドサービスである。溝口氏は、「このサービスの設計思想は、『今までの物理環境にシステムを構築するのと同じ使い勝手』です。その環境が『クラウド上にある仮想のデータセンター』になり、さらにラックの中のサーバ・ネットワーク構成をお客様が自由に構築できるサービスです」と説明する。

「VMware vCloud Datacenter Service」について、同社では「クラウド上の仮想データセンター」と表現する(写真左)。実際の管理者画面(写真右)では、その設計思想である「今までの物理環境にシステムを構築するのと同じ使い勝手」が強く表れており、クラウドへの馴染みの薄い担当者でも容易に、そして柔軟にシステムの構築と管理ができる

「VMware vCloud Datacenter Service」の核となる技術要素は、仮想化プラットフォームの「VMware vSphere」と、クラウド環境に特化した統合管理ツールの「VMware vCloud Director」である。とはいえ、ユーザーはESXサーバやvSphereに関する知識は必要ない。VMwareのライセンスや基盤の運用は、すべてサービスに包含されている。

溝口氏は、「VMware vCloud Datacenter Service」の優位性として、「柔軟なシステム構築が実現できること、利用状況に応じて料金プランを選択できること、ソフトバンクテレコムが提供するネットワーク回線や他のサービスと組み合わせられること、オンプレミスの仮想化環境(vSphere)と親和性が高いこと」を挙げる。中でもユーザーが自由にシステムを構築できる点については、「従来のクラウドサービスとは一線を画した柔軟性です」(溝口氏)と自信をみせる。

一般的なクラウドサービスの場合、仮想サーバの単位が限定されていたり、ネットワークセグメントが既定構成のみだったりするケースは少なくない。ハードウエア構成もパッケージ化されており、「サービス提供元があらかじめ用意した構成を選択して(サービスの提供開始まで)待つ」必要があった。

しかし、「VMware vCloud Datacenter Service」であれば、オンデマンドで、仮想サーバの構成や閉域ネットワーク、ネットワークセグメントも、要件に合わせて柔軟に構築することが可能だ。例えば、メモリ容量を4GBや8GBではなく、3GBにすることもできる。

一般のクラウドサービスと「VMware vCloud Datacenter Service」の比較図(写真左 ※ソフトバンクテレコム提供)。既定のパッケージ化されたプランからの選択ではなく、ディスク容量やネットワークなどを要件に合わせて柔軟に選択できる(写真右)

料金プランは「時間従量課金プラン」と、予算枠内で利用する「リソースプール(固定)課金プラン」が用意されている。時間従量課金プランは、繁忙期など急激なリソース需要にも対応可能なので、小規模な開発環境やテスト環境、キャンペーンサイトの運用に適している。一方、リソースプール課金プランは、CPU、メモリ、ストレージをプールで契約するので、コストの計画が立てやすい。中規模以上の本番環境で、24時間稼働させるシステムに最適だ。

料金プランは「時間従量課金」と「リソースプール課金」の2種であり、状況に応じた料金プランの選択、変更が可能(写真左)。細かな仕様表は写真右を参照

ソフトバンクテレコム 営業・事業推進本部 データ・クラウド事業推進統括部 データ企画部 企画第2課 武田 創氏

もちろん、構築後でも料金プランの変更は可能だ。加えて、「一部のシステムは時間従量課金、そのほかはリソースプール課金」といったハイブリッドな構成としても運用ができる。ソフトバンクテレコム 営業・事業推進本部 データ・クラウド事業推進統括部 データ企画部 企画第2課の武田 創氏は、「自社の社内システム(基幹系ERPや財務会計など)を運用されているお客様や、エンドユーザー向けのサービス事業を手掛けているお客様など、様々な業種・業態のお客様がご利用されています。利用目的は多種多様ですが、共通点はサービスの可用性を重要視されていることです」と説明する。その言葉を裏付けるように同サービスはSLA(品質保証制度)を適用し、月間仮想マシン稼働率99.99%を保証している。

同サービスはvSphereで構築されたプライベート(オンプレミス)クラウドとの親和性が高く、シームレスなデータ移行はもちろん、「vCloud Connector」を利用して仮想マシンを一元管理できる。同時に「vCloud API(Application Programming Interface)」を利用して仮想マシンをリモート操作することも可能だ。なお、VMwareの技術に関するホワイトペーパーはすべてWeb上で公開されている。溝口氏は、「ソフトバンクテレコムがサービス提供の窓口になることでブラックボックス化される部分はありません。すべての技術要素は、オープンになっています」と説明する。

選べるネットワーク、リモートバックアップの追加サービスも

ところで、クラウド環境の運用で気になるのは、ネットワーク回線の選択肢である。言うまでもなくソフトバンクテレコムは、電気通信事業者のため、ユーザーは利用状況に応じて様々なメニューの中から最適なネットワークを選択できる。広域イーサネット「ULTINA Wide Ethernet」(高品質レイヤ2WAN)と導入コストを抑えたVPNサービスの「ULTINA Managed Ether」を基本サービスに、オプションではクラウドサービスに最適化された「ホワイトクラウド SmartVPN」、高品質レイヤ3WANの「ULTINA IP-VPN」、さらに共用300Mbpsとソフトファイアウォールがセットになった「インターネット接続オプション」などが用意されている。溝口氏は、「こうしたネットワークサービスをワンストップで提供できるのがソフトバンクテレコムの強み」だと胸を張る。

その他、ソフトバンクテレコムが提供しているホワイトクラウドの各種サービスと連携や併用して、IT基盤を拡張することも可能だ。例えば、データバックアップ対策に最適な「ホワイトクラウド 分散ストレージ」や、モバイルソリューションとの連携を実現したゲートウェイサービスなどがある。さらに、追加メニューの「リモートバックアップ」は、東京地区データセンターのデータを遠隔地(関西地区)にバックアップするというもので、日次バックアップを取ることが可能だ。東京から関西間のバックボーンは10Gbpsで、ユーザーは任意のタイミングでリストアできる。

「今後、クラウド基盤へのシフトはさらに加速するでしょう」と溝口氏は語る。それは冒頭で述べたWindows Server 2003のサポート終了といった企業側の背景だけではない。行政(経済産業省)も省エネの観点から企業に対してクラウド導入を後押しするために補助金を交付しており(※注1)、クラウド基盤へのシフトはますます加速していくと考えられる。そのような背景も受けて溝口氏は、「今後もソフトバンクテレコムが持つ様々なクラウドサービスと組み合わせ、新たな付加価値サービスをお客様に提供していきたい」と語った。クラウド基盤への移行を検討するのであれば、「VMware vCloud Datacenter Service」をはじめとしたソフトバンクテレコムのクラウドサービスをチェックしておくとよいだろう。

□「クラウドサービス」についてのアンケート調査協力のお願い

マイナビニュースでは、現在「クラウドサービス」についてのアンケート調査を実施しております。ご協力いただける方は、下記概要をお読みになり、設問にお答えください。

■アンケート調査概要
アンケートに回答いただいた方の中から、抽選で5名に、1000円分のギフト券をプレゼントいたします。

募集期間:2014年9月30日~2014年11月23日
  応募方法:アンケートページから、必要な情報をご記入いただき応募
  当選者発表:メールにて直接ご連絡をいたします。

■個人情報の取り扱いについて
応募フォームに記載されている「個人情報の取り扱いについて」をよくお読みの上、ご応募ください。

※注1 「平成26年度 中小企業等省エネルギー型クラウド利用実証支援事業費補助金 (データセンターを利用したクラウド化支援事業)」ソフトバンクテレコムが提供するクラウドサービスは、同補助金の対象サービスとして登録されている。

(マイナビニュース広告企画)

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