ストレージとしてHDDを搭載した製品といえば、PCが真っ先に思い浮かぶが、身の回りの製品で他にもいろいろある。HDDレコーダーはもちろん、カーナビの多くはHDDを搭載している。PlayStation 3やXbox 360といった家庭用ゲーム機でも、HDDを搭載した製品は多い。

SSDはHDDに比べて、容量当たりの単価は高いが、はるかに高速で衝撃にも強く、消費電力も少ないというメリットがある。PCの内蔵HDDをSSDに換装することで、ディスクパフォーマンスが大きく向上して非常に快適な環境を実現できるが、PC以外のHDD搭載製品はどうだろう。SSDに換装できれば、パフォーマンス向上を期待してよいはずだ。そこで今回は、ソニー・コンピュータエンタテインメントの据え置き型ゲーム機、PlayStation 3のSSD換装にチャレンジしてみた。

2012年11月22日に発売された、PlayStation 3の「CECH-4000C」。ボディがより小さく軽くなった。500GB HDDを内蔵している(写真左)。換装用のSSDには「Samsung SSD 840 EVO」(750GBモデル)を用意(写真右)

PlayStation 3(以下、PS3)は、2006年11月11日の発売以来、何度かモデルチェンジが行われている。初期モデルに比べて、ボディがコンパクトになったり、消費電力が下がったりしてきた。日本で販売されているPS3はすべて、ストレージにHDDを搭載しており、基本的にはSSDへの換装が可能だ。ここでは、2012年11月22日に発売された「CECH-4000C」の内蔵HDDを、SSDに換装することにした。CECH-4000Cは、500GB HDDを搭載した上位モデルだ。換装用SSDには、韓国サムスン・エレクトロニクスの「Samsung SSD 840 EVO」(750GBモデル)を用意した。

結論を少し先に言うと、ゲームソフト「グランツーリスモ5」の起動時間は、換装前が約50秒だったのに対し、換装後は約34秒に短縮された。そのほかのベンチマークは後述するが、PS3の内蔵HDDをSSDへ換装すると、データサイズが大きいゲームをより快適にプレイできるようになる。

ご注意
本記事の内容は、PlayStation 3「CECH-4000C」の内蔵HDDをSamsung SSD 840 EVOに換装する行為について、その動作を保証するものではありません。本記事と同様の作業を行い、動作不良、故障などが発生しても、マイナビニュース編集部および著者はその責を負いません。あくまでもユーザーの自己責任でお願いいたします。