前回の記事では職人さんにネットプリントの疑問をじゃんじゃん質問する事で、ネットプリントへの知識を深めました。と同時に、その中でもアルプスPPSさんが「低価格、高品質」を保っている秘訣が、経験豊富な職人さんたちの技術力の高さにあることが分かりました!そこで、今度はさらに知識を深めるため、工場の現場も見せていただくことに♪ 今回は、私たちTRICKYがインターネットを介して入稿したデータがどのような過程を通って完成するか、順を追ってご紹介しちゃいます!

What's TRICKY
自然豊かな西東京にアトリエを構えるロマンティッククリエイターズ。るるぶ紙面、たまごクラブ広告、京王線広告の他、多くのちらしや会社案内等を制作する傍ら、面白いお店を勝手に特集するフリーペーパーidolを発行しています。

お客さまのデータをくまなくチェック

まずは私たちが送ったデータが届く現場へ潜入してきました!チェック担当の皆さんは、印刷業界歴15年以上のベテランの方ばかり。大きなモニターをふたつ並べて隅々まで徹底した確認を行い、疑問を感じたら電話などで連絡をしながらデータを見ていきます。

また、サイズやページ数の異なる別のデータをベテランオペレーターさんが1枚の大きな印刷物にまとめて、スペースを有効活用していきます(後で切り分けてばらばらにするんですね!)。無駄な紙が出ないように、面付けやDTPによる省略化を駆使して徹底的にコストの削減に努めているそうです。この際、簡易デジタル校正を行う場合は色校正を作成し、印刷に関する細かい指定や加工方法などを、間違いなく全ての職人さんへ伝わるようにと、全ての工程に対する入念な作業指示書を作成します。 この指示書が最高の印刷技術を保つ要ですね!!

データを元に版を作ります

次はCTPという版を作る作業です。1枚のカラー印刷をするためには色別に4枚の版が必要なので、先ほど隅々までチェックしたデータをプレートに印刷していきます。プリンターの様な具合でプレートに微細な凹凸を焼き付けしていくのです。とても繊細な作業工程のため、徹底して室温と湿度が保たれていました。

さぁ、お話に聞いていた印刷の現場に到着しました!広い工場内にはさまざまな印刷機と印刷用紙が所狭しと並んでいます。初めて見る機械に興味津々!!

紙を積む作業も奥が深かった

それでは早速印刷に……といきたい所ですが、その前に紙を印刷機に積む工程が待っています。お話によると、紙がしっかりそろって均一に印刷機へ入るよう、紙積みの時は全ての紙の間に空気を入れ、1ミリたりともずれる事無くうまい具合に紙を積まなければなりません。そんな中、なんとTRICKYが紙積みの体験をさせていただくことになっちゃいました!!!

まずは紙の持ち方の練習から。手首を使って指先を返すように紙をなぞらえ紙を持ちます。何度か練習するうちに成功!しかし、この紙の間に空気を入れるという作業や紙の寄せ方にも一苦労でした。それもそのはず、職人になるためには、この紙積み作業を約2年も修行するそうです。もうこれが難しいのなんの……。私たちが体験したA3ならまだしも、菊全なんて巨大な紙(636×939ミリ)も相手にするのですから、こりゃあ大変です!でも、紙積みがうまくいくと気持ちがいいもんですね!!!ようやく紙のセッティングをする事ができました。