ビジュアライズ業務が、あらゆる製造業で欠かせない存在になってきた。事前に精緻な3Dモデルで製品のデザインをイメージできることが、多くの業態で求められているからだ。今回インタビューした三澤崇史氏も、そんなグラフィックデザイナーの一人。その三澤氏が、ツクモが展開するプライベートPCブランド「eX.computer」のNVIDIA Quadro搭載マシンを導入したという。そこで、プロモデルを導入した利点などについてうかがった。

三澤崇史(J.O.K.E.R)

1980年生まれ。大阪府在住。 海外でイラストレーション、デザインを学び帰国。さまざまな業種を経て 2010年 ZIGZAG330を立ち上げる。現在はフリーランスとし活動中。
ホームページ:http://zigzag330.com/
ブログ:http://joker330.blog56.fc2.com/

お話をうかがった三澤崇史氏。室内空間やクルマなどの3Dデザインを作り上げるのが楽しいという

「プロユースに応えられることが条件でした」

マイナビニュース(以下、MN):三澤さんはグラフィックデザイナーをなされていますがどういう業務が多いのですか?

三澤崇史氏(以下、三澤氏):主にカタログの制作、企業やブランドのロゴデザインなど、多彩なジャンルを手がけています。Tシャツのデザインなんかも担当することがあります(笑)。数年前から業務の一環として、3Dソフトによるデザインも行うようになりました。その中でも特に多いのが建築物やインテリアの3Dデザインです。もともと建築デザイナーにあこがれていたので、3D ソフトで自由に空間を創造できることが楽しいですね。

MN:三澤さんはお仕事以外で3Dグラフィックは手がけられないのですか?

三澤氏:実は個人的にも活動しています(笑)。「J.O.K.E.R三澤」というニックネームで3Dデザインの投稿サイトなどに作品を出展するなどしています。そんな活動をしているうちに、3D CG作成ソフト「SHADE」の開発・販売を行うイーフロンティアさんから賞をいただけるようになりました。SHADEのパッケージに私の作品を載せていただいたこともあります。

MN:今回、マシンを新たに導入したきっかけは何でしょうか?

三澤氏:最大の理由は、以前から使っているマシンが古くなり快適に作業できなくなったからです。数年前にかなりハイスペックなマシンを導入したのですが、さすがに作業するのにつらくなってきていました。作業中に「あ~。これは落ちるな」と思うとマシンがハングアップしたり、「この作業いけるかな?」とドキドキしたりすることがあります。精神的によくないので新しいマシンを導入しました(笑)。

ただ、単に新しいマシンにしたかっただけではなく、これを機会にOpenGLに対応したグラフィックボードを搭載したマシンにしたかった。プロユースにしっかり応えてくれるパフォーマンスでありながら、導入コストが抑えられるマシンを探していました。そこで見つけたのがeX.computerのNVIDIA Quadro搭載モデルです。

三澤氏が導入したのは左から2番目の「QM7J-B33/S」。CPUにCore i7-2600、グラフィックにNVIDIA Quadro 600を採用したミニタワーモデルとなる

SHADEで作成した3D CG作品。空気感すら漂うほど、精緻に仕上がっている。左はコンクリート打ちっ放しの教会、右は奥飛騨の旅荘をイメージしたものだ