【特別企画】

リレー連載~一筆啓上! ThinkPad~大原雄介、かく語りき

ThinkPadに、一家言アリ」というライター6人がリレー形式で展開する連載第四回には、本業は猫の下僕、副業がテクニカルライターという大原雄介氏が登場。彼が複数台のThinkPadを購入してしまう理由の一つ、「パーツの入手性」について、一筆啓上いたします!

パーツ単位でメンテ可能、ハードに使い倒してこそのThinkPad

一応ライターの端くれとして、出張込みの取材などもさせていただいている関係上、どうしてもノートPCは必要である。筆者の場合「トラックポイントもしくはトラックボールが搭載されている」がノートPCには必要条件となっており、この関係でThinkPadを使う事が多い。

米国出張中の一コマ。この頃はX32(右側)がまだ動いていたのだが。左が(現在もメインの)X200s。

現在はThinkPad X200sがメインであるが、ThinkPad 220をスタートにThinkPad 755CやThinkPad 570Eを経て、ThinkPad X31/ThinkPad X32経由でThinkPad X200sと、購入したThinkPadは既に6台目になる。筆者のポリシーは「壊れるまで使う」(=壊れそうになったら次の機種を購入し、データの移行などを行いつつ併用。それまでは新機種は買わない)であり、そのためここに登場する他の著者さんに比べると機種数が少ないとは思うが、それでも恐らく普通の方に比べると台数は多めであろう。

さて何故ThinkPadを選ぶか、については勿論色々な理由があっての事ではあるが、敢えて一点挙げるとすれば「パーツの入手性」であろう。具体的に言えば、保守マニュアルや補修パーツ、交換パーツの入手が可能になっている。まず保守マニュアルについては、レノボのマニュアルページから型番を指定することで検索が可能である。

X200s用の保守マニュアル。流石に古い機種のものはそろそろ見当たらなくなってきたが、2000年2月に発売されたThinkPad 570Eの保守マニュアルはちゃんと入手可能になっていた。

筆者のX200s(TYPE 7465-CTO)の場合だと、ここから入手可能である。これを参照すれば、必要なパーツ(端的に言えば、液晶パネルとかシステムボード)のFRU番号が確認できる。FRUというのはField-Replaceable Unit(現場で交換可能なユニット)の意味で、ここで言うFRU番号は要するに交換パーツのパーツ番号である。必要なFRU番号をマニュアルで確認後、日本IBM(株)の部品センター(*1)に電話をして、機種名とマシンタイプ、必要なパーツのFRU番号を伝えて、その場でパーツをオーダーする事ができる。勿論パーツ単位での購入だから割引などは無いので、結果として「新品を買ったほうが安い」(X32とか、その前のX31が丁度そういう状態だった)事はありえるが、「ここが壊れているのは判っているので、パーツだけ入手して交換して使い続けたい」と思ったときにそれが可能、という選択肢があることは非常にありがたい。

*1:製造はlenovoに移ったが、サポートは引き続き日本IBMが担当している

多分この手のニーズで一番多いのは、キーボードの交換であろう。X200sの場合は最初から英語キーボードでオーダーしたから問題なかったが、X31の時には日本語キーボードでの購入となったため、あとから英語キーボードをパーツで発注し、入れ替えて使っていた。筆者は英語キーボードが好みなので「米国英語」キーボードで済むが、中には中国語が好みとかアラビア語がいいとか、同じ英語でも「英国英語」キーボードがいい、なんて人もいるかも知れない。このあたりの対応が良いのもThinkPadならではで、これも機種によるのだが、X200sなら35種類ものキーボードがラインナップされ、(納期の差はあるにしても)ユーザーの好みで選ぶことが出来る。レノボのThinkPad以外に、こうした自由度があるメーカーや製品を筆者は知らない。

当然本体にも、こうした事に対する配慮がなされている。ThinkPadの場合、下の画像ように外装部のネジ穴付近には、「このネジは何を固定しているか」がアイコンできちんと図示されている。サービスマニュアルを参照しつつ、アイコンを確認してネジの着脱を行うことで、「必要なネジがどれだか判らない」「関係ないネジを外してしまった」といった事態を避けることができる。通常の製品の場合、ユーザーにアクセスを許すのはメモリモジュール部の蓋程度であり、ここをアイコンで示す例はしばしば見かけるが、ここまで細かく説明をしている製品は、ThinkPad以外ではまずお目にかかったことが無い。

これはX200sの底面部である。写真中央下は「キーボードと指紋センサー」のアイコン、その右上は「DIMMモジュール」のアイコン。

加えて言えば、ThinkPadは殆どのパーツがユーザーレベルで交換可能な様に配慮されている。このため、例えば中古ショップなどで部品取り様に購入してきてニコイチ合体、なんて技が比較的容易なのも、筆者の様に諦めの悪いユーザーにはありがたい。またThinkPadは、可能な限り周辺機器の構成を変えないという伝統があり、実際X32でThinkPad 570E用のACアダプタが使えたりした。またSlimBayで利用するドライブなども(モデルはちょくちょく変わるが)相互に利用できるような互換性が保たれているのもありがたいところだ。

筆者の場合、デスクトップPCはほぼ100%自作機(AT互換機に限れば完全に100%自作)であるが、なかなかノートPCはそうも行かない。何で自作をするかといえば「ここをちょっとこうしたい」というニーズが自作でないとうまく行かないからなのだが、ノートPCで「ここをちょっとこうしたい」が唯一可能なのがThinkPadであり、それがThinkPadを使い続ける大きな理由である。

大原雄介

猫の下僕を本業にして既に十年余。その本業を完遂するための資金調達の副業としてテクニカルライターを営む状況が続いているのは何か間違っている気がしなくもない今日この頃。ちなみに自分的に一番出費が多かったのはThinkPad220。本体に加え、単2電池7本を収めた「ドカ弁パック」を自作して持ち歩いた。連続運用時間は4時間を越えたが、単2電池の消費量も凄かった。最初の単行本をコレで書き上げたので元は取ったが。

(マイコミジャーナル広告企画)


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