【特別企画】

Core i7の超絶性能を驚きの安さで手に入れられる「m9690jp/CT」

1 確かに高い性能、そして魅力的な価格

    日高彰  [2009/04/23]

    日本ヒューレット・パッカード(HP)が3月に発売した「Pavilion Desktop PC m9690jp/CT」(以下m9690jp/CT)は、同社個人向けデスクトップPCの最高峰モデルである。従来の製品と比較すると、インテルの最新CPU「Core i7」を搭載し、処理性能を大幅に向上させたのが最大の特徴だ。しかも、最小構成時に10万円を切るコストパフォーマンスの良さが売り物となっている。性能や拡張性にこだわりのあるパワーユーザーが本当に納得できる製品なのか、詳しく見てみよう。

    新たにCore i7を搭載した「Pavilion Desktop PC m9690jp/CT

    インテルの最新CPU「Core i7」とは

    上級ユーザーには釈迦に説法な話かもしれないが、m9690jp/CTで新たに採用されたCore i7について簡単に振り返っておこう。Core i7は、開発コードネーム「Nahalem」の名称で呼ばれていたもので、従来の「Core 2 Duo」「Core 2 Quad」に続く新世代のCPUだ。Core 2 Quadと同じく4つのコアを搭載するクアッドコアプロセッサだが、Core i7ではさらにハイパースレッディング・テクノロジーを搭載しているので、1コアあたり2スレッドの同時処理が可能。つまり、わずか1個のCPUで8スレッドもの同時処理が可能となっている。

    また、CPUがメインメモリーの読み書きを行う際、従来はチップセットに搭載されていたメモリーコントローラーを介してアクセスしていたが、Core i7ではこのコントローラーがCPUに統合された。また、新たにトリプルチャネルでのアクセスをサポートする。これによりメモリアクセス性能が向上し、ゲームや動画処理といった大容量データを扱う場面でのさらなるパフォーマンスアップが期待できる。

    本体のサイドカバーを開いたところ。右下のヒートシンクの下にCore i7が搭載されている

    そのほか、消費電力や発熱に余裕がある場合に各コアを独立してクロックアップ制御する「ターボ・ブースト・テクノロジー」や、コア毎に用意される256KBの2次キャッシュと全コアで共有する8MBの3次キャッシュを効率的に使用する「スマートキャッシュ」など、さまざまな新技術が投入されている。

    m9690jp/CTでは、2.66GHz動作の「Core i7-920」と、2.93GHz動作の「Core i7-940」のいずれかが選択可能。従来の機種にあたる「m9380jp/CT」「m9580jp/CT」も、Core 2 Duoが主流のPC市場においてCore 2 Quad搭載モデルのみという思い切った構成だったが、今回もCPUはCore i7のみで、ハイエンドユーザー向けという性格を明確にした仕様になっている。

    Windows Vistaのエクスペリエンスインデックスは当然のようにオール5.9だ

    極めて高い性能とコストパフォーマンス

    とにもかくにもその性能を確かめるべく、CPUにCore i7-940、グラフィックカードにRadeon HD 4850を搭載した試用機で、代表的なベンチマークソフトを走らせてみた。結果、PCMark05の総合スコアは難なく1万台の大台に乗せ、3DMark06でも1万3000を超えるスコアを得られた。

    PCMark05 Build 1.2.0 11161 PCMarks
    3DMark06 Build 1.1.0 13130 3DMarks
    FINAL FANTASY XI Official BenchMark 3 Low 10861
    High 8702
    HDBENCH Ver 3.30 ALL 249653
    CPU Integer 809591
    CPU Float 834134

    つい数カ月前まではこれほどのスコアを得ようと思ったら、プレミアム価格のCPUやグラフィックカードを用意したり、冷却を強化してオーバークロックを試みたりしなければならなかったが、確実に安定して動作するメーカー製PCからあっけなくこのスコアがたたき出されるのを見ると、新世代のパーツがいかに高い性能を持っているかを改めて思い知らされる。

    さらに注目すべきなのは、前述のように少し前まではかなりの投資をしないと手に入らなかった性能を、手ごろな価格で求めることができるということだ。m9690jp/CTの最小構成価格は89,880円。しかし、下の表を見れば分かるように、最小構成でもなかなかのクラスのパーツが揃っている。

    OS Windows Vista Home Premium(64bit)
    CPU Core i7-920(2.66GHz)
    メモリ 3GB(1GB×3) DDR3-1066MHz
    HDD 320GB
    光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
    グラフィック GeForce 9600 GS(768MB)
    サウンド Realtek ALC888S(オンボード)

    もちろん、より高いスペックのパーツに構成を変更することも可能だ。変更した場合の加算額を下にまとめてみた。「メーカーオプションのパーツは高い」という印象を持っている人もいるかもしれないが、見ての通り、秋葉原の専門店などと比べても遜色ないリーズナブルな価格だ。相性のテストやドライバのインストールなどが行われていることを考えると、むしろ安いくらいだ。

    OS Windows Vista Ultimate(64bit) +10,500円
    CPU Core i7-940(2.93GHz) +26,250円
    メモリ 6GB(2GB×3) DDR3-1066MHz +5,250円
    12GB(2GB×6) DDR3-1066MHz +14,700円
    HDD 640GB +3,150円
    1TB +7,350円
    1.5TB +10,500円
    1.28TB RAID0(640GB×2) +10,500円
    2TB RAID0(1TB×2) +15,750円
    光学ドライブ Blu-ray再生/DVDスーパーマルチドライブ +6,300円
    Blu-ray記録/DVDスーパーマルチドライブ +13,650円
    グラフィック Radeon HD 4850(1GB) +5,250円
    GeForce 9800 GT(1GB) +8,400円
    サウンド Creative Sound Blaster X-Fi Xtreme Audio +3,990円

    最小構成からCPUをCore i7-940に、メモリを12GB(!)に、HDDを2TBにそれぞれ変更しても、本体価格が税込み14万円台に収まってしまうというのは驚異的だ。他社のCore i7搭載デスクトップPCと比べてみても、非常に価格競争力の強い製品であると言える。

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