【コラム】

Yet Another 仕事のツール

95 EclipseでBusiness Intelligence - BIRTを使ってみよう(1)

    鶴田展之  [2006/01/31]

    当コラムでも紹介した統合開発環境「Eclipse」だが、その後も順調に機能の拡張が進んでおり、もはやシステム開発者の間では使用言語を問わず標準となった感がある。さらに、最近では開発者向けに限定されない機能を提供するプラグインも増えつつあるのが興味深い。今回は、今月22日にリリースされたばかりのEclipseプラグイン「BIRT 2.0」を取り上げてみよう。

    「BIRT」は「Business Inteligence and Reporting Tool」の略で、ズバリ「BI」と「レポーティング」のための機能を提供するプラグインだ。本来はEclipseで開発するアプリケーションに、PDFやHTML形式によるレポート出力機能を付加するためのものだが、非常に柔軟かつ使い勝手が良いので、普通にデータ分析やレポート生成のツールとして使っても充分実用的だ。

    まずは導入手順から。モジュール化された多数の機能部品から成るEclipseプラグインの常で、導入はちょっとだけ面倒だ。BIRT 2.0の稼働には、以下のソフトウェアが必要になる。

    • Java 1.4.2/1.5 JDK/JRE
    • Eclipse SDK 3.1
    • GEFランタイム 3.1
    • EMFランタイム 2.1
    • Apache Axis
    • iText 1.3
    • prototype.js 1.4.0

    既にEclipseを使っているなら、JDK/JREとEclipse 3.1 SDKは最低限導入済みのはずだ。古いバージョンがインストールされている場合は、最新バージョンにアップグレードしておこう。また、GEFとEMFはEclipseのソフトウェア更新機能から導入できる。

    残るは、SOAPの実装の一種である「Apache Axis」、Java向けのPDFライブラリ「iText」、JavaScriptフレームワーク「prototype.js」の3つ。これらは、まずBIRTをEclipseにインストールし、その後で個別に導入する。BIRTのダウンロードサイトには、各ソフトウェアの入手先へのリンクがあるので、全てあらかじめダウンロードしておこう。

    BIRTダウンロードページ

    BIRT本体の導入は、ダウンロードした「birt-report-framework-2_0_0.zip」を、既存のEclipseフォルダに向けて展開するだけだ。Windowsの場合、「圧縮フォルダの展開ウィザード」を使い、展開先にEclipseの最上位フォルダを指定すればよい。

    BIRTの導入が完了したら、Apache Axisを導入しよう。Axisのlibフォルダ内にある以下の6ファイルを、Eclipseの「plugins/org.eclipse.birt.report.viewer_2.0.0/birt/WEB-INF/lib」フォルダにコピーする。

    • axis.jar
    • axis-ant.jar
    • commons-discovery-0.2.jar
    • jaxrpc.jar
    • saaj.jar
    • wsdl4j-1.5.1.jar

    同様に、iText-1.3.jarファイルは「plugins/org.eclipse.birt.report.engine.emitter.pdf_2.0.0/lib」に、prototype.jsは「plugins/org.eclipse.birt.report.viewer_2.0.0/birt/ajax/lib」フォルダにコピーしよう。

    以上でBIRTの導入は完了。Eclipseを起動し、新規プロジェクトを作成してみよう。プロジェクト作成のウィザードに、新たな選択肢として「ビジネスインテリジェンスおよびレポーティングツール」が加わっているのがわかるだろう。

    レポートプロジェクトを作成すると画面は「レポートデザイン パースペクティブ」に切り替わり、プロジェクト内に新規レポートを作成すると、パースペクティブの各ビューが有効になる。

    このパースペクティブ内の各ビューは、それぞれ以下のような機能を持っている。

    • パレット
      レポートは、パレット上の各パーツを組み合わせることで自由自在にデザインできる。
    • データエクスプローラ
      レポートの元となるデータソースを定義できる。対応するJDBCドライバさえ用意すれば、Oracle、MySQL、PostgreSQLなどのRDBMS上のデータをレポートからシームレスに呼び出せる。

    残念ながらここで字数が尽きてしまった。次回は、チュートリアルに従ってレポートを作成し、BIRTの基本的な機能を理解しよう。

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