【コラム】

Yet Another 仕事のツール

93 オープンソースのSNS - OpenPNEを試してみる

    鶴田展之  [2006/01/10]

    あけましておめでとうございます。お陰様でこのコラムも3年目。引き続きオープンソースのメリットをお伝えしていければ幸いです。

    さて、2005年はWeb of the Yearにイー・マーキュリーの「mixi」が選ばれるなど、ネット上ではSNS(Social Networking Service)大ブレイクの年となった。Blogと同様、SNSも特に画期的な機能を提供する高度なシステムというわけではなく、人同士のコミュニケーションをサポートする、ちょっと高度な掲示板といった程度のものである。しかし、シンプルであるが故の使い勝手の良さが、多くのユーザに受け入れられる要因になっていることは確かだ。BlogやSNSのブームは、徒に高度化していくだけがアプリケーションの成熟ではないことを再認識するよい例だろう。

    使い勝手の良いものであれば、仕事にもどんどん取り入れていきたい。多くの仕事がパートナーや顧客とのコミュニケーションを中心に進められるものである以上、SNSの仕組みを活用できる分野も多いはずだ。そこで今年の最初に紹介するものとして、オープンソースのSNSエンジン「OpenPNE」を選んでみた。

    OpenPNEドキュメントサイト

    OpenPNEは、お馴染みのLinux-Apache-MySQL-PHP、いわゆる"LAMP"上で動作するSNSエンジンであり、ソースコードは全てGPLライセンスの下で公開されている。つまり、OpenPNEを導入すれば、mixiやGreeと同じようなSNSサービスを独自に立ち上げられるわけだ。まずは導入してみよう。

    OpenPNE一式は、上記ドキュメントサイトからダウンロードできる。安定版、開発版のスナップショットが配布されている他、CVSリポジトリから開発中のソースコードも入手可能だが、初めて使う際は安定版を導入すると良いだろう。

    導入は配布物一式の中にあるsetup/OpenPNE1.6-Install.htmlに解説されているので、これを参考に進めればよいのだが、一点、OpenPNEが採用する文字エンコーディングには注意が必要だ。携帯電話対応のためと思われるが、OpenPNEはMySQLデータベースの文字エンコーディングとしてShift JISを前提としている。しかし、既にMySQLを利用している既存の環境にOpenPNEのデータベースを作成する場合、my.cnfのdefault-character-set設定等を変更するのは避けたいところ。そこで、初期データのロード時には、あらかじめ「SET NAMES sjis;」を実行してMySQLに適切なキャラクタセットを通知しておくとよい。以下は、MySQL 4.1環境でOpenPNEデータベースを作成した際のコマンド実行例である。

    mysql> create database openpne default character set binary;
    mysql> use openpne
    mysql> set names sjis;
    mysql> source ver1.6_mysql_table_structure.sql
    mysql> source ver1.6_mysql_init_data.sql

    なお、OpenPNEはMySQLへの接続時に自動的に「SET NAMES sjis;」を発行する。データベースさえ正しく作成されていれば、文字化け等で悩まされることはまず無いはずだ。

    導入が済んだら、導入時に設定した「1番目のユーザ」のアカウントでOpenPNEにログインしよう。

    画面構成や操作に関しては、OpenPNEは「mixiクローン」と言える。「日記」と「コミュニティ」を中心にしたコミュニケーションや、友人の招待、「あしあと」など、mixiとほぼ同等の機能が既に実装されている。mixiに参加しているユーザなら、OpenPNEでも全く操作方法で悩むことはないだろう。

    さらに、OpenPNEにはデザインは簡素ながら、管理のためのインターフェースもある程度整っている。以下の画面はそのメニューだ。

    管理画面では、運用に必要なユーザの管理やコミュニティカテゴリの変更などが簡単に行える。インストールドキュメントに明確な記述が無いのでわかりにくいかもしれないが、管理画面へは「public_html/module_normal.php?m=admin&p=login」でログインできる。ログインに使用するデフォルトのアカウントは、ユーザ名「admin」、パスワードは「samplepass」だ。「1番目のユーザ」のアカウントではログインできないので注意しよう。また、管理者のパスワードは最初のログイン時に直ちに変更しておこう。

    あとはOpenPNEを仕事に活用できるかどうかだが、こればかりはSNSを立ち上げる際のアイデアや、参加する各ユーザの性向次第だ。まあ、新年早々から難しいことを考えるのも大変である。とりあえずは、mixiライクなSNSを自己所有する楽しみを味わってみてはどうだろう。

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