【コラム】

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82 SNMP InformantによるWindowsサーバのSNMPエージェント

    鶴田展之  [2005/10/04]

    Linux等UNIX系のOSでは、Net-SNMPを使えば柔軟にリモート監視が行える。しかし企業のネットワークでは、全てのサーバがUNIXというケースはあまりなく、Windows 2000 ServerやWindows Server 2003なども動いているだろう。今回はWindowsサーバのSNMPエージェントについて考えてみよう。

    Windowsには、SNMPエージェントが標準のサービスとして含まれている。管理ツールの「サービス」を開き、「SNMP Service」の状態が「開始」になっているか確認してみよう。

    Windows標準のSNMPサービスは、標準のMIB-2以外にもRFC1514で定義されている「HOST RESOURCE」をはじめ、LAN Manager、DHCP、WINS、IISなど様々なMIBをサポートしており、ネットワーク関連の監視情報は豊富に取得できる。が、その一方で、メモリやディスクの使用状況など、ローカルな情報はNet-SNMPに比べると豊富とは言い難い。そこで、より豊富できめ細かい情報を提供できるよう、SNMPエージェントを強化するサードパーティ製のソフトウェアを導入してみよう。今回取り上げるのは、WTSC(Williams Technology Consulting Services)の「SNMP Informant」というソフトウェアだ。

    SNMP Informantは、標準のSNMPサービスの動作を前提とし、その機能を強化するアドオン的な役割を果たすものだ。製品版の「Advanced Agent」を導入すれば、WindowsがOSとして収集している全ての内部カウンタの値を、SNMPエージェント経由で取得できる。また、Advanced Agentの機能を簡素化し、CPU、ディスク、メモリ、ネットワークの4種の情報のみに絞った「Standard」バージョンはフリーウェアとして無償で配布されており、気軽に動作を試してみることが可能だ。

    インストールも非常に簡単。WTSCのサイトからダウンロードした「informant-std-14.exe」を実行すると、インストーラが起動する。あとは画面の指示に従って進めるだけだ。

    Standardバージョンの導入によって、新たに「1.3.6.1.4.1.9600.1.1」からはじまるMIBオブジェクトツリーが追加される。MIBオブジェクトの詳細についてはWTCSのサイトに一覧があるが、だいたい以下のような構成になる。

    ディスク、ネットワークインターフェース、CPU等、ひとつのシステムに複数搭載されるようなデバイスに関しては、各デバイス毎に情報を取得できるよう、階層的にオブジェクトIDが割り当てられていることがわかるだろう。

    さて、導入が済み、知りたい情報のオブジェクトIDもわかった。つまり、snmpwalk等のコマンドを使えば、LinuxホストからリモートのWindowsホストの状態を監視できるわけだ。試しにディスク情報を取得してみる。

    $ snmpwalk -On -v 1 -c public 192.168.0.21 1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.1
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.1.2.67.58 = STRING: "C:"
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.1.2.70.58 = STRING: "F:"
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.1.6.95.84.111.116.97.108 = STRING: "_Total"
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.1.15.72.97.114.100.100.105.115.107.86.111.108.117.109.101.49 = STRING: "HarddiskVolume1"

    リモートからでも、このWindowsホストには「C:」と「F:」の2つの論理ドライブがあることがわかる。それぞれの空き領域の割合も、「lDiskPercentFreeSpace(1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.5)」オブジェクトを参照すれば確認できる。以下の例では、C:ドライブが28%、F:ドライブが68%空いているわけだ。

    $ snmpwalk -On -v 1 -c public 192.168.0.21 1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.5
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.5.2.67.58 = Gauge32: 28
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.5.2.70.58 = Gauge32: 68
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.5.6.95.84.111.116.97.108 = Gauge32: 47
    .1.3.6.1.4.1.9600.1.1.1.1.5.15.72.97.114.100.100.105.115.107.86.111.108.117.109.101.49 = Gauge32: 80

    なお、Windowsのバージョンや設定によっては、SNMP Informantを導入してもディスクの情報が取得できない場合がある。その場合は、以下のコマンドを実行してからWindowsを再起動してみよう。

    > diskperf -y

    これで物理ドライブ、論理ドライブに関する、すべてのディスクパフォーマンスカウンタが有効になる。

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