【コラム】

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81 SNMPを活用する(3) - マシンから収集した情報を活用~MIBの基本

    鶴田展之  [2005/09/27]

    前回はNet-SNMPを導入したが、起動したSNMPエージェントからは実に様々な情報を得ることが可能だ。今回はその情報を活用するために必要な「MIB(Management Information Base)」の知識について、基本的な事柄を解説しておこう。

    MIBは、SNMPエージェントが自身の状態を知らせるために公開する情報で、様々な管理対象を「オブジェクト」として定義している。ルータ等のネットワーク機器メーカーなどは自社製品の独自のMIBを定義して公開しているが、より一般的なオブジェクトに関しては、「MIB2 (RFC1213)」として標準化された定義を利用できる。例として、比較的よく利用するMIBオブジェクトを以下に紹介しよう。

    システム情報

    object名OID説明
    sysDescr.1.3.6.1.2.1.1.1.0ホスト名やOSなどの概要
    sysUpTime.1.3.6.1.2.1.1.3.0アップタイム
    sysContact.1.3.6.1.2.1.1.4.0管理者の連絡先
    sysName.1.3.6.1.2.1.1.5.0ホスト名
    sysLocation.1.3.6.1.2.1.1.6.0物理的な設置場所

    CPU情報

    object名OID説明
    ssCpuRawUser.1.3.6.1.4.1.2021.11.50.0ユーザCPUタイム
    ssCpuRawNice.1.3.6.1.4.1.2021.11.51.0nice CPUタイム
    ssCpuRawSystem.1.3.6.1.4.1.2021.11.52.0システムCPUタイム
    ssCpuRawIdle.1.3.6.1.4.1.2021.11.53.0アイドルCPUタイム
    ssCpuRawWait.1.3.6.1.4.1.2021.11.54.0ウェイトCPUタイム
    ssCpuRawKernel.1.3.6.1.4.1.2021.11.55.0カーネルCPUタイム
    ssCpuRawInterrupt.1.3.6.1.4.1.2021.11.56.0割り込みCPUタイム

    メモリ情報

    object名OID説明
    memTotalSwap.1.3.6.1.4.1.2021.4.3.0スワップメモリの総サイズ
    memAvailSwap.1.3.6.1.4.1.2021.4.4.0スワップメモリの空き
    memTotalReal.1.3.6.1.4.1.2021.4.5.0実メモリの総サイズ
    memAvailReal.1.3.6.1.4.1.2021.4.6.0実メモリの空き

    ネットワークインターフェース情報

    object名OID説明
    ifIndex.1.3.6.1.2.1.2.2.1.1インターフェースの一覧
    ifDescr.1.3.6.1.2.1.2.2.1.2インターフェース名の一覧
    ifType.1.3.6.1.2.1.2.2.1.3インターフェースのタイプ
    ifSpeed.1.3.6.1.2.1.2.2.1.5インターフェースの転送速度
    ifPhysAddress.1.3.6.1.2.1.2.2.1.6MACアドレス
    ifInOctets.1.3.6.1.2.1.2.2.1.10入力オクテット数
    ifOutOctets.1.3.6.1.2.1.2.2.1.16出力オクテット数
    ifInErrors.1.3.6.1.2.1.2.2.1.14入力エラーパケット数
    ifOutErrors.1.3.6.1.2.1.2.2.1.20出力エラーパケット数

    ディスク情報

    object名OID説明
    dskIndex.1.3.6.1.4.1.2021.9.1.1パーティション一覧
    dskPath.1.3.6.1.4.1.2021.9.1.2パーティション毎のパス(/、/usrなど)
    dskDevice.1.3.6.1.4.1.2021.9.1.3パーティション毎のデバイス(/dev/hda1など)
    dskTotal.1.3.6.1.4.1.2021.9.1.6パーティション容量
    dskAvail.1.3.6.1.4.1.2021.9.1.7パーティション空き容量
    dskUsed.1.3.6.1.4.1.2021.9.1.8パーティション使用容量
    dskPercent.1.3.6.1.4.1.2021.9.1.9パーティション使用率

    前回実行したsnmpwalkやsnmpgetといったコマンドを使い、SNMPエージェントに対してこれらのMIBオブジェクトの情報を問い合わせてみよう。

    さて、各オブジェクトを一意に識別するOIDは一見乱雑な数字の羅列にしか見えないが、下図のようなMIBのツリー構造を表現するものになっている。

    トゥワイズ・ラボが配布しているフリーウェア「TWSNMPマネージャ」のMIBツールで表示した画面のスクリーンショットを利用した

    今回紹介した各オブジェクトのうち、システム情報やネットワークインターフェースの情報は「MIB-2(.1.3.6.1.2)」下に含まれている。これはつまり、RFC1213で標準化されているオブジェクトである。一方、その他の情報は「private(.1.3.6.1.4)」下に定義されている。そのため、Net-SNMP以外の、例えばOSに標準バンドルされたSNMPエージェントでは、これらの情報を取得できない場合もあることに注意が必要だ。

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