ソフト名 GSFinder+
作者 M.Toda氏
区分 フリーウェア
動作確認機種(※) W-ZERO3
W-ZERO3 [es]
EM・ONE
ソフト名 GSFinder+for WM5
作者 かわ。氏
区分 フリーウェア
動作確認機種(※) W-ZERO3
W-ZERO3 [es]
EM・ONE
※:記事執筆時点における確認結果であり、これらの製品ですべての機能が確実に動作することを保証するものではありません。また、ここに挙げた以外のWindows Mobile搭載製品でも動作する場合があります。

Windows Mobileに標準で添付される「ファイルエクスプローラ」の機能が今ひとつであることは、以前述べたとおりであるが、それでもユーザの間からさほど大きな不満の声が聞かれないのはおそらく、「GSFinder」シリーズの存在があるからではないかと思われる。Windows CE関連のベテランユーザにとっては釈迦に説法かと思われるが、それでも「GSFinder」とその派生バージョンの便利さ、ありがたさについてはやはり、改めて感謝の意を表したいところだ。

Windows Mobileに限らず、最新のPC向けWindowsであるWindows Vistaにもいえることだが、OSの基本にかかわる部分、例えば「Windows」ディレクトリなどは、ユーザに見せないか、意識させない方向で環境が整備されている。無用なトラブルを避ける意味では、この方針は正しいのだろうが、そうはいっても「すべてを把握したい」「制限無く操作したい」という欲求を持つユーザが存在することもまた事実である。「GSFinder」シリーズは、そうしたニーズにきちんと応えることができ、かつ、日常的なファイル操作を楽にしてくれる、非常に練りこまれたアプリケーションなのである。

なお、ここまで「GSFinder」シリーズ、と記述してきているが、これは派生バージョンが非常に多いためである。初代の「GSFinder」はすでに開発が停止されて久しいが、そのソースコードはGPL(GNU General Public License)の下で公開されており、これに対して意欲的な改修が数多く行われている。初代も十分に魅力的だったが、さまざまな機能拡張と進化によって、その魅力は大幅に増しているといっていい。

人気の高かった派生バージョンのひとつに「GSFinder+ Custom」があるのだが、これは残念なことに、本稿執筆時点で作者の方がサイトを休止しており、公開停止状態となっている。このため本稿では、派生バージョンの元祖的な「GSFinder+」と、VGA画面への対応+ソフトキー対応が施された「GSfinder+for WM5」を紹介したい。ソフトキー装備の機種を使っているのならば、特に後者の使い勝手は非常にありがたいものがあるだろう。

「GSFinder+」の画面。定番ならではの落ち着いた、使いやすい画面構成である

「GSFinder+for WM5」の画面。メニューがソフトキーの利用を前提に取りまとめられている

インストールと起動

それぞれのWebサイトには、ZIP形式またはCAB形式のファイルとして公開されている。「GSfinder+」はZIP形式で各CPU向けバイナリを一括公開しているので、「Pocket PC」用のZIPファイルをダウンロードし、これを展開して「GSFinder.WM2003.CAB」を利用しよう。「GSFinder+for WM5」の場合は、そのままCAB形式のファイルをダウンロードして実行すればいい。いずれも簡単にインストールは完了するはずだ。なお「GSFinder+for WM5」の場合は、日本語版と英語版とがあるので、ダウンロードの際には注意したい。

インストール先はどこでも構わないが、スムーズに動作させるためにも、可能な限り内蔵メモリ(デバイス)を選択しておきたいところだ。

インストールが完了すると、「スタート」→「プログラム」メニューの中にアイコンが作成される。なお、インストールが完了してもアイコンが表示されない場合は、一度リセットしてみるといいだろう。

図のようなアイコンが表示されれば、インストールは成功である

次回は具体的な機能や使い方について解説する。