Win 10編: 「設定」から＜Windows Insider Program＞を取り除く

こんにちは、阿久津です。明確なビルド番号は記憶していませんが、いつの間にか通常のWindows 10でも、「設定」の＜更新とセキュリティ＞に＜Windows Insider Program＞が表示されるようになりました(図01)。

普段からWindows Insider Programに参加している筆者にとっては便利ですが、すべてのユーザーに必要な項目ではありません。今回は、「設定」から＜Windows Insider Program＞を取り除くチューニングを紹介します。確認時の操作を円滑に進めるため、「設定」はあらかじめ終了してください。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\WindowsSelfHost\UI\Visibilityキーを開きます。
3. DWORD値「HideInsiderPage」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。

これで操作が完了しました(図02～07)。

それでは結果を確認しましょう。［Win］+［I］キーを押すなどして「設定」を起動し、＜更新とセキュリティ＞を開いてください。＜Windows Insider Program＞が非表示になったことを確認できます。本チューニングを破棄する場合は、DWORD値「HideInsiderPage」を削除してください(図08)。

さて、リリース前からWindows Insider Programに参加している筆者の私見を少々述べたいと思います。拙速と言えるほど変化するWindows 10ですが、この流れが変わることはありません。Microsoftではアジャイル開発が標準化しつつあり、製品にもその思想が組み込まれるようになりました。その流れはWindows 10に限らず、Office 365やMicrosoft Azureを見ればひと目でわかります。

この観点から見れば、Windows Insider Programのファースト(高速)リングは週1回程度のペースで更新されるため、業務使用には当然向きません。しかし、スロー(低速)リングであれば、数週間に1回程度の更新となるため、さほど安定性を欠くことはありません。加えて年に数回の大型アップデートに盛り込まれる機能を早期に検証できますので、個人の利用者はもちろん、社内のシステムを管理する担当者に取っても有益です。ただし、フィードバックやテレメトリーデータのレベルを利用者が制御できないという大きな問題が残るため、一概にお薦めできません。メリットとデメリットを天秤に掛けながら、Windows Insider Programへの参加を考慮してください(図09)。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)