こんにちは、阿久津です。エクスプローラーの左ペインには、各フォルダーへのアクセスを容易にする「ナビゲーションウィンドウ」、右ペインには選択したファイルやフォルダーの情報を示す「プレビューウィンドウ」や「詳細ウィンドウ」が用意されてきました(図01)。

図01 エクスプローラー内のナビゲーションウィンドウなどは、サイズを調整できます。ちなみに、プレビューウィンドウは[Alt]+[P]キー、詳細ウィンドウは[Alt]+[Shift]+[P]キーで開閉可能です

これらのウィンドウは境界線を動かして、サイズを自由に調整できます。しかし、一度これらの領域を広げると、次にエクスプローラーを起動する際にファイルやフォルダーの表示領域が狭まったままになっていて、使いにくく感じることがあります。

各ウィンドウの情報は、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\ CurrentVersion\Explorer\Modules\GlobalSettings\Sizerキーに格納されています。今回はナビゲーションウィンドウと、プレビュー&詳細ウィンドウのサイズをリセットするチューニングをお送りしましょう。

1. エクスプローラー内の各ウィンドウのサイズを変更して閉じます。
2. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
3. HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\ Modules\GlobalSettings\Sizerキーを開きます。
4. バイナリ値「DetailsContainerSizer」を削除します。
5. バイナリ値「PageSpaceControlSizer」を削除します。
6. レジストリエディターを終了します。

これで操作が完了しました(図03~9)。

図03 プレビューウィンドウなどのサイズを変更して、エクスプローラーを閉じます

図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Explorer\Modules\ GlobalSettings\Sizerキーを開きます

図06 バイナリ値「DetailsContainerSizer」を右クリックし、<削除>をクリックします

図07 確認をうながすメッセージが現れたら、<はい>ボタンをクリックします

図08 バイナリ値「PageSpaceControlSizer」を右クリックして削除します。確認メッセージが現れたら、先ほどと同様に<はい>をクリックします

図09 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

早速結果を確認してみましょう。[Win]+[E]キーを押すなどしてエクスプローラーを起動してください。するとナビゲーションウィンドウや、プレビュー&詳細ウィンドウサイズがリセットされています(図10)。

図10 各ウィンドウのサイズがリセットしたことを確認できます

バイナリ値「DetailsContainerSizer」はプレビュー&詳細ウィンドウのサイズ、バイナリ値「PageSpaceControlSizer」はナビゲーションウィンドウのサイズを格納しています。ーザーがウィンドウサイズを変更することで、値をレジストリに記録する仕組みです。そのため、各バイナリ値を削除することで各ウィンドウサイズをリセットできました。

そこで思いつくのは自分の決めたサイズを確定し、値から設定する方法ですがバイナリ値のため、少々手間がかかります。それでもSizerキーの各値をエクスポートし、適用するPCでレジストリファイルをインポートすれば可能でしょう。

また、手順紹介は割愛しますが、バイナリ値「DetailsContainerSizer」「PageSpaceControlSizer」両者が作成された状態で、Sizerキーを読み取り専用にすれば、変更サイズが上書きされません。そのため、サイズ変更後にエクスプローラーを再び開くと各サイズは元通りとなります。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)