こんにちは、阿久津です。Windows 10はタスクバーに検索ボックスを加えて、深い階層にある設定項目やアプリケーションの検索を容易に行えるようにしました。この検索ボックスは[Win]+[S]キーを押せばアクティブになり、既定のWebブラウザーがMozilla Firefox 40以降であれば、好みの検索エンジンでWeb検索も行えます。Google Chromeも「NoBing」という拡張機能をインストールすれば同様の結果を得られるそうです(図01)。

図01 [Win]+[S]キーを押すと現れる検索ボックス。テキストボックスにキーワードを入力すれば、マッチするアプリケーションや設定項目、Web検索の結果が現れます

しかし、筆者は常にWebブラウザーを起動しているため、検索ボックスでWeb検索を行う場面はほとんどありません。使用スタイルを変えるのは難しいものです。また、上図のように検索結果にはアプリケーションや設定項目が列挙されますが、Web検索結果が混在することに不満を感じている方も少なくないでしょう。

検索ボックスの設定にある<オンラインで検索し、Web検索結果を含める>のスイッチをオフに切り替えますと、項目名どおり検索結果から「Web」を取り除くことができます(図02~04)。そこで今週は検索ボックスの検索結果から"Web"を取り除くチューニングをご紹介しましょう。

図02 <ノートブック>→<設定>→<オンラインで検索し、Web検索結果を含める>と順にクリックし、スイッチをオフに切り替えます

図03 この状態では検索結果にWebが含まれず、各カテゴリーの表示数が増加していることを確認できます

図04 こちらはWindows 10 Insider Preview 10565の<設定>ですが、Cortanaが有効な場合、Web検索を取り除く項目が表示されません。Cortanaの音声解析をクラウド上で処理することに関係しているかもしれません

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Searchキーを開きます。
3. DWORD値「BingSearchEnabled」を開き、データを「0」に変更します(ない場合は作成します)。
4. レジストリエディターを終了します。

これでチューニングが完了しました(図05~08)。

図05 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図06 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Searchまでキーをたどって開きます

図07 DWORD値「BingSearchEnabled」をダブルクリックで開き、データを「0」に変更してから<OK>ボタンをクリックします

図08 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

早速結果を確認してみましょう。設定を開いて<オンラインで検索し、Web検索結果を含める>を確認してください。チューニング前にスイッチをオンに切り替えても、DWORD値「BingSearchEnabled」のデータを「0」にすることで同項目のスイッチもオフになります。もちろん検索結果から「Web」が取り除かれます(図09)。

図09 [Win]+[S]キーを押して<ノートブック>→<設定>と順にクリックし、<オンラインで検索し、Web検索結果を含める>の状態を確認してください

ちなみに、Windows 10 Insider Preview 10565にも本チューニングを適用してみましたが、「Web」を取り除くことはできませんでした。今後登場するWindows 10のアップグレード以降は本チューニングが通用しなくなりそうです。

なお、本チューニングを破棄する場合はDWORD値「BingSearchEnabled」のデータを「1」に変更するか、GUI上から<オンラインで検索し、Web検索結果を含める>のスイッチをオンに切り替えてください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)