こんにちは、阿久津です。巷では、あるオンラインソフトをインストールすると、Internet Explorer (IE)などWebブラウザーのホームページが「Hao123」というポータルサイトに書き換えられる、という問題が発生しているそうです(関連記事)。Hao123はバイドゥが手がけているサイトです。

オンラインソフトのインストールウィザードに組みこまれているため、経験値の高いユーザーでも、よく見ずに「次へ」「次へ」とクリックしてしまい、意図せずインストールしてしまうこともあるでしょう(図01~02)。

図01 「Hao123」のトップページ

図02 とあるソフトウェアのインストールウィザード。Hao123ショートカットもインストールしてしまいます

今回、筆者が試したところ、IEとMozilla Firefox、Google Chromeのホームページ設定が書き換えられてしまいました。勝手にOSやブラウザの設定を変更するのは困りものです。そこで今週は、Hao123を完全にアンインストールする方法を紹介しましょう。

1. 「日本hao123ショートカット」をアンインストールします。
2. 「インターネットのプロパティ」でホームページを初期設定に戻します。
3. Mozilla Firefoxの場合は、「起動」セクションの<初期状態に戻す>ボタンをクリックします。
4. Mozilla Firefoxでは続いて、「about:config」ページで「browser.newtab.url」「keyword.URL」「browser.startup.homepage_override.buildID」をリセットします。
5. Google Chromeの場合は、ホームボタンの設定を初期化します。
6. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
7. HKEY_CURRENT_USER\Software\Baidu\Hao123-jpキーを削除します。
8. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\LowRegistry\DOMStorage\hao123.comキーを削除します。
9. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\LowRegistry\DOMStorage\jp.hao123.comキーを削除します。
10. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnceキーの文字列値「hao123Setting」を削除します。
11. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\Compatibility Assistant\Storeのバイナリ値「C:\Users\{ユーザー名}\AppData\Roaming\baidu\hao123-jp\hao123.1.0.0.1111.exe」を削除します。
12. レジストリエディターを終了します。

これでチューニングが完了しました(図03~22)。各画像をクリックすると拡大表示します。

図03 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「appwiz.cpl」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図04 「プログラムと機能」が起動したら、「日本hao123ショートカット」をダブルクリックして削除します

図05[Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「inetcpl.cpl」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図06 「インターネットのプロパティ」が起動したら、<標準設定>ボタンをクリックします。IE以外のブラウザを使っていなければ、図15の手順に進んでください

図07 【Firefox】 Mozilla Firefoxを使っている場合は、Firefoxボタン→<オプション>とクリックします

図08 【Firefox】 「オプション」の<一般>タブで、<初期設定に戻す>→<OK>とボタンをクリックします

図09 【Firefox】 続いてアドレスバーに「about:config」と入力して[Enter]キーを押し、<細心の注意を払って使用する>ボタンをクリックします

図10 【Firefox】 検索バーに「browser.newtab.url」と入力すると、同名の変数が現れます。それを右クリックし、メニューの<リセット>をクリックします。この操作を「keyword.URL」「browser.startup.homepage_override.buildID」に対しても行います

図12 【Chrome】 Google Chromeを使っている場合は、メニューボタン→<設定>とクリックします

図13 【Chrome】 設定ページが開いたら、テキストボックスに「hao」と入力。表示された項目の<変更>をクリックします

図14 【Chrome】 設定のポップアップが現れたら、<新しいタブの画面を表示>→<OK>ボタンとクリックします。その後、設定ページを閉じます

図15 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図16 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Baiduキーを開き、「Hao123-jp」キーを右クリックし、<削除>を選びます

図17 確認をうながすメッセージが現れたら、<はい>ボタンをクリックします

図18 図15~17と同じ操作を、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\LowRegistry\DOMStorage\hao123.com、そしてHKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\LowRegistry\DOMStorage\jp.hao123.comの両キーに対して実行します

図19 図15~17と同じ操作を、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnceキーの文字列値「hao123Setting」に対して行います

図20 図15~17と同じ操作を、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\Compatibility Assistant\Storeのバイナリ値「C:\Users{ユーザー名}\AppData\Roaming\baidu\hao123-jp\hao123.1.0.0.1111.exe」(バージョン番号は時期によって異なる)に対して行います。最後にレジストリエディターを終了してください

ステップ7以降の操作は、環境によって異なる可能性があります。レジストリエディターで「hao123」を検索し、関連するエントリを削除していきましょう。また、古いIEでは、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\SearchURLの文字列値などが書き換えられる場合も。そのほか、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\AboutUrlsキーの文字列値「Tabs」の値を書き換えるパターンもあるようです。

今回は割愛しましたが、各WebブラウザーにHao123のツールバーが意図せず組み込まれた場合は、これも削除しましょう。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus