Win 7編: ログオン時にメッセージを表示させ、使用ユーザーに注意をうながす

こんにちは、阿久津です。我が家には子ども用コンピュータをリビングに設置し、ある程度自由に使わせています。もちろん使用時間の制限を設けるため、「保護者による制限」を使用し、Webサイトのフィルタリングは、Windows Liveファミリーセーフティを併用していますが、常々不満に思ってきたのが連続使用時間の設定。目を離すと何時間でも遊んでいます。筆者も昔は"その口"でしたので、気持ちはわかりますが、さすがにそうも言ってられません。

以前その手の機能を実現するためのツールをネット上で探しましたが、希望に見合うようなオンラインツールは発見できなかったため、仕方なく口頭で注意し、連続使用を制限している有様です。そこで思いついたのが、ログオン時にメッセージを表示させるレジストリカスタマイズ。同じメッセージが表示されるため、慣れてしまうと効果は薄くなりますが、それでも何もしないよりはマシでしょう。

似たようなケースに会社など共有で使用するコンピュータもあげられます。その部署特有のルールや注意点を付箋にまとめて液晶モニタに貼り付ける会社や、書類として配布している会社があるのではないでしょうか。付箋による効率性の高さは認めざるを得ませんが、決してスマートとは言い難いものがあります。そこで今週は、ログオン時にメッセージを表示させ、使用ユーザーに注意をうながすレジストリチューニングをお送りします。

1．［Win］＋［R］キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力してから＜OK＞ボタンをクリックします。
2．レジストリエディタが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows NT \ CurrentVersion \ Winlogonまでキーをたどって開きます。
3．右ペインにある文字列値「LegalNoticeCaption」をダブルクリックします。
4．ダイアログが起動したら、値のデータにメッセージタイトルを入力し、＜OK＞ボタンをクリックしてください。
5．同様の手順で文字列値「LegalNoticeText」をダブルクリックし、値のデータにメッセージテキストを入力し、＜OK＞ボタンをクリックしてください。
6．レジストリエディタを終了し、Windows 7に再ログオンしてください。

これでチューニング終了です(図01～06)。

再ログオン時にはログオン画面が表示される前に、ステップ03～05で設定した文字列が表示されるようになります。文字列値「LegalNoticeText」は複数行入力した方が便利ですが、内部的に同値の展開先は文字列値に定められているため、値名が一緒でも展開可能な文字列値などは使用できません。そのため、メッセージテキストの最大文字数は半角で255文字となります(図07)。

なお、前述した会社での使用を想定すると定期的にメッセージを書き換えなければならない場合、GUIから操作するのは得策ではありません。そこでメッセージを一括して書き換えるバッチファイルを用意しました。環境変数「mes1」「mes2」の内容を書き換えることで、任意のメッセージを表示させることが可能になります。また、メッセージを削除するバッチファイルも一緒に用意しましたので、あわせてお使いください。

メッセージを書き換えるバッチファイル

@echo off
setlocal

set mes1="Windows 7大百科発売中"
set mes2="「Windows 7大百科」が待望の書籍化!!　560ページにおよぶWindows 7の大百科。著者: 阿久津良和 A5判560ページ 定価2,079円"
set key="HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon"

reg add %key% /v LegalNoticeCaption /t REG_SZ /d %mes1% /f
reg add %key% /v LegalNoticeText /t REG_SZ /d %mes2% /f

endlocal

メッセージを削除するバッチファイル

@echo off
setlocal
set key="HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon"

reg delete %key% /v LegalNoticeCaption /f
reg delete %key% /v LegalNoticeText /f
endlocal

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)