こんにちは、阿久津です。Windows Vistaで関連付けされていない拡張子を持つファイルをダブルクリックしますと、「このファイルを開けません」というダイアログが起動し、導入済みアプリケーションから開くか、インターネット上で対応するプログラムの検索を行なうか、操作をうながされます(図1)。

図1: 関連付けされていない拡張子を持つファイルをダブルクリックで開きますと、操作をうながされます

このWebサービス「Microsoft Application Search」は、Microsoftという大企業が管理しているにもかかわらず、データベースの拡充が乏しく、インターネット上で使用されている様々な拡張子までサポートできていません。例えば拡張子「.dll」に関する情報や、拡張子「.rar」関する情報は表示されても、往年の圧縮展開フォーマットである拡張子「.zoo」は未サポート(図2~3)。

図2: 拡張子「.dll」などWindows OSでサポートされている拡張子は関連する情報が表示されます

図3: 拡張子「.rar」はサポートされていますが、拡張子「.zoo」はサポートされていません

これらの検索結果を見ますと、最小限の情報を掲載すれば良いという判断の下に構築されたようにうかがえます。そのため、はじめてWindows OSに触れたユーザーには比較的便利なサービスながらも、操作に慣れたユーザーにとっては、無用の長物と言えるのではないでしょうか。そこで今回はWebサービスを用いたアプリケーション検索機能を無効にするチューニングを行ないます。

「Webサービスを使用して正しいプログラムを探す」を無効にする

まず、クイック検索やファイル名を指定して実行などから「regedit」を実行してレジストリエディタを起動し、HKEY_CURRENT_USER \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Explorerまでキーをたどって開きます。次に右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>と選択して、名前を「NoInternetOpenWith」に変更します。同DWORD値をダブルクリックで開き、値のデータを「1」に書き換えて<OK>ボタンをクリックしたら、[F5]キーで変更内容をシステムに反映させてから、レジストリエディタを終了してください。これで設定完了です(図4~6)。

図4: 「ファイル名を指定して実行」や「クイック検索」のテキストボックスに「regedit」と入力して[Enter]キーを押します

図5: HKEY_CURRENT_USER \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Explorerまでキーをたどって開き、DWORD値「NoInternetOpenWith」を作成します

図6: ダイアログが起動したら値のデータを「1」に書き換えて、<OK>ボタンをクリックします。[F5]キーで変更内容をシステムに反映させたら、レジストリエディタを終了させましょう

このチューニングを行なうことで、関連付けされていない拡張子を持つファイルをダブルクリックしても、操作をうながすメッセージは表示されず、直接「ファイルを開くプログラムの選択」ダイアログが起動します。

ちなみに同ダイアログにある<この種類のファイルを開くときは、選択したプログラムをいつも使う>にチェックを入れて、アプリケーションを選択しますと、その拡張子はアプリケーションに関連付けされます。また、同項目のチェックを外してから<OK>ボタンをクリックしますと、選択したアプリケーションが"推奨されたプログラム"として並びますので、使用スタイルにあわせて選択してください(図7~8)。

図7: チューニング後は直接「ファイルを開くプログラムの選択」ダイアログが起動します

図8: <この種類のファイルを開くときは、選択したプログラムをいつも使う>のチェックを外してファイルをアプリケーションから開きますと、同アプリケーションが「推奨されたプログラム」に並びます

また、Windows XPでも同じ手順で同様の効果を得ることが可能です(図9)。

図9: Windows XPでも同様の手順で、Webサービスによる検索機能を無効にし、直接「ファイルを開くプログラムの選択」ダイアログを起動させることが可能です

Windows XPユーザーの方も、関連付けされていない拡張子を持つファイルを開いたときの動作が気になる場合は、本チューニングをお試しください。

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)