7月29日に登場するWindows 10に備え、Windows 8.1をメンテナンスしておきたい。前回はスタートアッププログラムの整理を行ったが、今回は「タスク」を利用するプログラムの確認や整理方法について紹介しよう。

タスクで実行するプログラムとは

前回でも軽く触れたが、近年は「タスクスケジューラ」にタスクを作成し、プログラムの実行や情報更新などを行うアプリケーションが増えている。例えば、Google Chromeを始めとするGoogle製アプリケーションは、「GoogleUpdateTaskMachineCore」などのタスクを作成し、サインイン時や特定の時間にタスクを実行して更新処理を行う仕組みだ。

Google製アプリケーションの更新を行うタスク。説明がしっかりと書かれているため、ひと目でタスクの内容が分かる

「トリガー」タブを開くと、そのタスクの実行タイミングや諸条件を確認できる

しかし、タスクの中には、どのようなアクションを実行しているか分からないものも少なくない。このようなケースに対しては「操作」タブを開いて、プログラムの実行パスを確認しよう。

下図に示したタスクは作成者が「SkypeSetupLight」、プログラムの実行パスはMozilla Firefoxに対して、「http://ui.skype.com/~」という引数が与えられている。このことから、Skype Webで音声・ビデオ通話を実現する「Skype Webプラグイン」のタスクであることが分かるだろう。

タスク名から内容を推測できない場合は、「全般」タブの「作成者」などを確認する

さらに「操作」タブのアクションを確認。この場合はMozilla Firefoxで特定のWebページを開くタスクであることが確認できた

このように、タスクにも多くの自動実行プログラムが存在し、ユーザーが意図しない状態でも多数のプログラムが稼働している。

エクスポート → 無効化 → 削除の手順を踏む

要不要の判断はスタートアッププログラムと同じだ。ユーザー側で理解できないタスクでも、特定のプログラムが必要とし、自身のアップデートやデータ更新などに用いる可能性がある。

そこでおすすめしたいが、バックアップ→無効化→削除という流れだ。タスクはXML形式ファイルでエクスポートできるため、これを利用してバックアップを作成する。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「taskschd.msc」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップする

タスクスケジューラが起動したら、対象となるタスクを右クリック/長押し→「エクスポート」をクリック/タップするか、操作ウィンドウの「エクスポート」をクリック/タップする

コモンダイアログが現れたらデスクトップなど任意のフォルダーを選択し、「保存」ボタンをクリック/タップする

こちらはエクスポートしたファイルの内容。ご覧のとおりタスクの内容がXML形式で記述されている

次に、エクスポート操作を行ったタスクを無効にすればよい。これでしばらく様子を見て、Windowsやアプリケーションの動作に問題がないようであれば削除を実行する。なお、明らかにタスクの無効化が悪影響を及ぼした場合は、「有効」を選択してタスクが稼働するように切り替えよう。

タスクを右クリック/長押し→「無効」をクリック/タップするか、操作ウィンドウの「無効化」をクリック/タップする

タスクを右クリック/長押し→「削除」をクリック/タップするか、操作ウィンドウの「削除」をクリック/タップする

タスクをインポートする

万が一、タスクを削除してから問題発生に気付いた場合は、インポート操作でタスクを復元する。操作ウィンドウに並ぶ「タスクのインポート」から先ほどのXML形式ファイルを選択すればよい。

操作ウィンドウの「タスクのインポート」をクリック/タップする

コモンダイアログからXML形式ファイルをクリック/タップで選択し、「開く」ボタンをクリック/タップする

内容の確認を求められるが、そのまま「OK」ボタンをクリック/タップする

このような手順でWindowsのタスクを制御することが可能だ。Windows 10へのアップグレードに備えて、環境の整理に役立てほしい。

阿久津良和(Cactus)