2人の管理者アカウントが存在する?

前回、Administratorアカウントを有効にする手順を紹介したが、この時点でWindows 8.1には2人の管理者アカウントが存在することになる。なぜならWindows 8.1セットアップ時に作成したユーザーアカウントは、自動的にAdministratorsグループへ加わるからだ。

「アカウントの管理」を見ると、ユーザーアカウントとAdministratorアカウントの両方が「Administrator=管理者」であることが確認できる

また、セキュリティの観点からAdministratorアカウントを有効にする場合、自身のアカウントは標準ユーザー権限に降格させて構わないだろう。そこでグループの操作手順に取りかかる。

自身を「管理者」から「標準」に変更する

もっとも簡単な方法は「ユーザーアカウント」から設定変更する方法だ。Windows 8.1におけるユーザーの種類(=グループ)は用途に応じて20種類以上存在するが、GUIからの設定では「標準(=Users)」「管理者(=administrators)」の2種類しか選択できないため、誤った操作も未然に防げる。

「Win」+「Q」キーを押すなどして検索チャームを呼び出し、テキストボックスに「ユーザー」と入力。検索結果の「ユーザーアカウント」をクリック/タップする

「ユーザーアカウント」が現れたら、「アカウントの種類の変更」をクリック/タップする

「標準」→「アカウントの種類の変更」ボタンと順にクリック/タップする

これでユーザー情報から「Administrator」が取り除かれる

アカウントの種類(グループ)の変更は、Windows 8.1からサインアウトしないと反映されないため、サインアウト操作を忘れずに行う。

設定を反映させるため、「ユーザーアイコン」→「サインアウト」とクリック/タップして、Windows 8.1からサインアウトする

自身をadministratorsグループから取り除く

構造を理解しつつ操作したい場合は、「ローカルユーザーとグループ」の使用をおすすめしたい。基本的にはAdministratorsグループから自身のユーザーアカウントを取り除き、Usersグループに自身を追加するという方法だ。先の「ユーザーアカウント」で行った操作を手動で行うと、このような流れになる。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「lusrmgr.msc」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップする

「ローカルユーザーとグループ」を起動し、「Administrator」をダブルクリック/タップする

ダイアログの「所属するメンバー」に並ぶ自身のユーザーアカウントを選択し、「削除」→「OK」と順にボタンをクリック/タップする

続いて先の「ローカルユーザーとグループ」に並ぶ「Users」をダブルクリック/タップし、「追加」ボタンをクリック/タップ。「ユーザーの選択」のテキストボックスに自身のユーザー名を入力してから、「名前の確認」→「OK」と順にボタンをクリック/タップする

「所属するメンバー」に自身が登録されたことを確認してから、「OK」ボタンをクリック/タップしてダイアログを閉じる

こちらの操作方法でもWindows 8.1への再サインインが必要だ。ちなみに、Usersグループに自身のユーザーアカウントを登録し損ねると、Windows 8.1にサインインできないため、細心の注意を払ってほしい。

コマンドでAdministratorアカウントを有効にする

最後にAdministratorアカウントを有効にするもう1つの方法として、管理者権限を持つコマンドプロンプトから「net user」コマンドを使ってみたい。「net user administrator {パスワード} /active:yes」と実行すれば、Administratorアカウントの有効化と、パスワード設定の両方が可能になる。

「Win」+「X」キーを押した後に「A」キーを押すか、「コマンドプロンプト(管理者)」をクリック/タップする

プロンプトに「net user administrator Password /active:yes」("Password"の部分はお好みのパスワードに変更する)と入力して「Enter」キーを押す。この方法でもAdministratorアカウントを有効にできる

Administratorアカウントを無効にする

Administratorアカウントが不要になった場合は、必ず無効化設定を行うべきだ。ただし、Windows 8.1には、最低でも1ユーザー以上の管理者が必要となるため、前述した方法を参考に自身のユーザーアカウントをAdministratorグループに追加するか、アカウントの種類を「管理者」に変更してから下図に示す手順を実行する。

同様に、「/active:no」として実行することで、Administratorアカウントが無効となる

阿久津良和(Cactus)