Windows使用時にもっとも使うアプリケーションは「エクスプローラー」だ(意識するしないに関わらず)。デスクトップやスタート画面もエクスプローラーが担い、描画を行ったり、各種の機能を提供している。今回はこのエクスプローラーの動作に関するTipsを紹介しよう。
「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。
各フォルダーサイズが記憶されない?
本来エクスプローラーは、フォルダーごとにウィンドウの位置やサイズ、表示形式を個別に記憶する仕組みを備えていた。煩雑になるためロジックは割愛するが、Windows XP以前とWindows Vista以降は動作が異なり、前者はウィンドウを閉じる際に各種情報をレジストリに格納している。だが、後者の動作は不明確だ。
上図をご覧になると分かるように、表示形式などは保存情報を利用するが、ウィンドウサイズは直近のものを利用しているため、不便に感じるユーザーも少なくないだろう。フォルダーごとにウィンドウの位置とサイズを覚えてくれないため、例えば「マイコンピューター」を開くたびに、位置とサイズが変わってしまうことが多いのだ。
残念ながら筆者も、Windows Vista以降の仕様変更に対する解決策を持っていないが、表示形式をリセットすることで、ウィンドウサイズ以外の問題は解決可能だ。なお、ここでは取り上げないが、「ShellFolderFix」というフリーソフトを使うと、フォルダーごとのウィンドウ位置とサイズを記憶できるようになる。
フォルダーをリセットする
フォルダーの表示形式をリセットするには、フォルダーオプションダイアログに用意されたボタンを利用する。ここでは分かりやすくするため、表示形式を「一覧」に変更しているが、「並べて表示」以外であれば何でも構わない。
これでフォルダーオプションが起動するが、上図の手順であれば「Alt」+「V」キー→「Y」キー→「O」キーと順に押しても実行できる。また、検索チャームから「フォルダーオプション」を検索すれば、直接ダイアログを呼び出すことも可能だ。
「表示」タブの「フォルダーをリセット」ボタンをクリックすると、「この種類のすべてのフォルダーの設定を、既定の表示設定に戻しますか?」というメッセージが現れる。「リセット」は既定に戻すための作業なので、「はい」をクリックする。
するとフォルダーの表示形式が、すぐに「並べて表示」に切り替わるため、リセットされたことを確認できるはずだ。ポイントはウィンドウサイズに変化が生じない点。このように表示形式はリセットできるものの、ウィンドウサイズはそのままなのである。
表示形式を全体に適用する
先ほどの手順では、フォルダーオプションダイアログの「フォルダーに適用」ボタンがグレーアウトしているため選択できない。これはフォルダーオプションダイアログを開いたフォルダーの場所が影響しているからだ。
この問題は、「PC」以外のフォルダーを開いた状態でフォルダーオプションダイアログを呼び出せば解決する。その前にウィンドウサイズを自身の好みに応じて変更しよう。今回は「詳細」を選択するが、列を右クリック/長押しし、メニューから「すべての列のサイズを自動的に変更する」を選択すると便利だ。
後はダイアログの「フォルダーに適用」ボタンをクリック/タップすれば、すべてのフォルダーに対してウィンドウサイズと表示形式を適用できる。
阿久津良和(Cactus)