エクスプローラーを始めとして、Windows 8.1の動作を左右する「フォルダーオプション」。前回(第21回)に引き続き、設定項目を1つずつ紹介していこう。

「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。

今回解説する「フォルダーオプション」の設定項目

ファイルとフォルダーの表示

「ファイルとフォルダーの表示」設定は、既定が「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示しない」になっている。よって、通常は隠し属性を持つファイルやフォルダーは非表示だ。「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」に変更すると、前述のファイル/フォルダーが表示されるため、安全性や管理性の向上につながる。よく言われることだが、ファイル名の右側「.」以降の「拡張子」が表示されるため、ファイルの種類を詐称しているウィルスなどを見分けられるわけだ。ただし、誤ってファイルを削除してしまうリスクが発生するので注意してほしい。

「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示しない」を選択した状態(既定)

「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」を選択した状態

フォルダーとデスクトップの項目の説明をポップアップで表示する

ファイルやフォルダーにマウスオーバーする(マウスポインターを重ねる)と、ポップアップでヒントを表示する設定項目だ。プロパティダイアログを起動せずにファイルの種類や内容、更新日時を確認できるので、場合によっては便利だろう。ポップアップが意図せずに現れると煩雑な印象を覚える方は、オフに変更することをおすすめする。

「フォルダーとデスクトップの項目の説明をポップアップで表示する」がオンの状態(既定)

「フォルダーとデスクトップの項目の説明をポップアップで表示する」がオフの状態

フォルダーのヒントにファイルサイズ情報を表示する

「フォルダーとデスクトップの項目の説明をポップアップで表示する」が有効な場合、マウスオーバー時のヒントが現れるが、その内容を制御する設定項目だ。通常はサブフォルダーを含む合計サイズが加わるが、オフにするとサブフォルダーに関する情報が非表示となる。上述のポップアップ表示/非表示の設定に合わせて選択するとよい。

「フォルダーのヒントにファイルサイズ情報を表示する」がオンの状態(既定)

「フォルダーのヒントにファイルサイズ情報を表示する」がオフの状態

フォルダーの結合の競合を非表示にする

既存のフォルダー名がある場合、Windows 7では確認ダイアログを用いてフォルダーの結合を求められた。だが、Windows 8以降は確認せず、ファイルの置換やスキップといった操作を求められる。この設定を左右する設定項目だ。既定はオン。

ただし、動作は作業場所によって異なる。例えば、同一フォルダー内で新たなフォルダーを既存フォルダー名に変更する場合、本設定項目の状態に限らず確認を求めるダイアログが現れるので、注意が必要だ。

「フォルダーの結合の競合を非表示にする」がオンの状態(既定)

「フォルダーの結合の競合を非表示にする」がオフの状態

プレビューウィンドウでプレビューのハンドラーを表示する

エクスプローラー/フォルダーウィンドウにおいて、「Alt」+「P」キーなどで表示できるプレビューウィンドウに、動画や音楽ファイルを操作するコントロール(ハンドラー)を表示するか否かを選択する設定項目。既定はオン。

必ずしも有効にすべき項目とは言えない。プレビューウィンドウ自体を使わないユーザーや、パフォーマンスが低いPCの場合は、無効にしたほうが無駄な処理を呼び出さない分、感覚的にだがレスポンスが向上するケースもあるだろう。

「プレビューウィンドウでプレビューのハンドラーを表示する」がオンの状態(既定)

「プレビューウィンドウでプレビューのハンドラーを表示する」がオフの状態

リストビューで入力するとき

「リストビュー」とは、エクスプローラーの表示レイアウトにおける「詳細」を指す。既定は「入力した項目をビューで選択する」となっているため、任意のキーを押すと、そのキーと同じ名前を持つフォルダーやファイルが選択される。

その一方で「検索ボックスに自動的に入力する」を選択すると、検索ボックスにフォーカスが移動し、検索が始まるという仕組みだ。どちらも便利な機能なので、お好みに応じて選択するとよい。

「リストビューで入力するとき」で「入力した項目をビューで選択する」を選択した状態(既定)

「リストビューで入力するとき」で「検索ボックスに自動的に入力する」を選択した状態

阿久津良和(Cactus)