Windows OSは複数のユーザーアカウントを作成できるマルチアカウントを採用している。しかし、1人でPCを使っているユーザーは特別な理由がない限り、新たに作成するユーザーアカウントは1つだろう。その際、意外と面倒なのがサインイン操作だ。今回はWindows 8.1に自動でサインインする方法を紹介する。

自動サインインを有効にする

常に同じユーザーアカウントでサインインするのであれば、設定を変更して自動サインイン機能を有効にしておこう。以下の操作は、管理者権限を持つユーザーアカウントで実行して欲しい。

(図01)「Win」+「R」キーを押すなどして「ファイル名を指定して実行」を起動。テキストボックスに「control userpasswords2」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップする

(図02)「ユーザーアカウント」ダイアログが起動したら、自動サインインするユーザーをクリック/タップで選択し、「ユーザーがこのコンピューターを使うには、ユーザー名とパスワードの入力が必要」をクリック/タップしてチェックをオフに。続いて「OK」ボタンをクリック/タップする

(図03)パスワードの入力を求められるが、ここで入力するのはMicrosoftアカウントのパスワード。各テキストボックスに入力したら「OK」ボタンをクリック/タップ

これで自動サインインの設定は完了した。分かりにくいのは図03のパスワードだろう。Microsoftアカウントではなく、ローカルアカウントで示されている点に注意(Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いはと使い分けは、後日この連載で取り上げる予定)。この理由は、Windows 8.1のセットアップ時にローカルアカウントが作成され、後からMicrosoftアカウントに切り替えているからだ。

もし、ローカルアカウントでWindows 8.1を利用している場合、図03で入力するパスワードもローカルアカウント用となるので気を付けて欲しい。

「自動サインイン」の設定で十二分に注意したいのは、PCを起動するだけで誰でも使用可能になることだ。データやデバイスの扱いにも注意を払う必要がある。完璧に自分専用のマシンで他人が触れることはまったくないか、そもそも他人がそのマシンを目の前にすることもない、といった状況ならよいが、他人が触れる可能性が少しでもあるPCならば、自動サインインには設定しないほうが無難だ(サインインのためにパスワードを設定しておく)。なお、Windows 8.1にサインインする方法はいくつかあり、「第13回 Windows 8.1にサインインする●つの方法」を参考にして欲しい。

(図04)設定チャームの「電源」ボタンをクリック/タップし、メニューの「再起動」をクリック/タップしてWindows 8.1を再起動する

(図05)するとサインイン操作などを求められず、そのままWindows 8.1の起動からサインインまでの処理が連続して行われる

自動サインインを無効にする

Windows 8.1上に別のユーザーアカウントがある場合、スタート画面のユーザー切り替え機能を使うか(図06)、「Shift」キーを押しながらWindows 8.1を再起動すれば、サインイン画面が現れる(任意のユーザーアカウントを選んでサインインできる)。

スタート画面の右上にある、サインイン中のユーザー名アイコンをクリック/タップ。メニューから別のユーザーアカウントをクリック/タップすると、そのユーザーアカウントでサインインできる

設定した自動サインインを解除する場合は、上記で説明した内容と逆の手順を実行すればよい。もちろんこちらの操作も管理者権限が必要なユーザーアカウントで実行する(図07)。

(図07)先の手順を参考に「ユーザーアカウント」ダイアログを起動し、「ユーザーがこのコンピューターを使うには、ユーザー名とパスワードの入力が必要」をクリック/タップしてチェックオン。続いて「OK」ボタンをクリック/タップする

これで設定完了となる。なお、今回の設定は一般的なPCに対するものであり、ドメインに参加しているPCでは無効となるので、企業内のPCなどでは実行できない可能性がある。

阿久津良和(Cactus)