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最新のセットアップファイルを手動でインストール

Windows 10 バージョン1709(Fall Creators Update)に更新しても、OneDrive File-on-Demand(以下、OneDriveオンデマンド)が利用できないケースが散見される。OneDriveオンデマンドを利用するには、Windows 10 ビルド16299.15以降およびOneDriveクライアントバージョン17.3.7064.1005以降が必要だが、OneDrive.comなどからダウンロードできるクライアントバージョンは本稿執筆時点で17.3.6998.830である。

OneDrive.comからダウンロードしたOneDriveクライアントのセットアップファイル。「ファイルバージョン」を見ると要件を満たしていないことが分かる

OneDriveクライアントは、新バージョンを検出すると自動的に更新されるが、ファイアウォールやウイルス対策ソフトなど、何らかのブロック機能が働いて更新されない場合もあるのだ。

こちらがリンク先からダウンロードしたセットアップファイル。ファイルバージョンは「17.3.7073.1013」

筆者はMicrosoft製ファイアウォールやWindows Defenderで十分と考えているため、これらの現象に出くわしたことはない。もしこのようなケースに遭遇したら、MicrosoftのWebサイトから最新クライアントのセットアップファイルをダウンロードしよう。

ダウンロードした「OneDriveSetup.exe」を実行すれば、ウィザードも起動せずにクライアントをそのまま更新する。後は「設定」タブでOneDriveオンデマンド機能を有効にすればよい。

こちらは古いクライアントの「設定」タブ

最新クライアントでは、「容量を節約し、ファイルを使用するときにダウンロード」という設定項目が加わるので、こちらを有効に

ちなみに、OneDriveオンデマンドのおすすめ利用方法だが、筆者は複数のデスクトップPCでOneDriveオンデマンドを無効にして、冗長的なバックアップ環境として利用している。数TBクラスのHDDを搭載しているデスクトップPCでは、ストレージ容量を気にする必要がないからだ。そして、2in1 PCなどのモバイルPCではOneDriveオンデマンドを有効にし、ストレージ容量をひっ迫しないように調整して使っている。

ローカルOneDriveフォルダーを開くと、OneDriveオンデマンドに関するオーバーレイアイコンが順次加わっていく

Office 365 SoloやOffice 365 Businessなど有償の契約を行っていれば、OneDriveオンデマンドの利便性は非常に高い。未経験のWindows 10ユーザーは、OSをバージョン1709に、OneDriveクライアントを最新版に更新して、その世界を体験してほしい。

阿久津良和(Cactus)