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「netsh」コマンドでレポート作成

Windows 10では無線LAN接続に関する多くの情報を取得しているが、それを目にする方法は少ない。「どうも最近調子が悪い」と感じるときに試してほしいのが、Wi-Fiセッションレポート作成機能だ。

本機能は過去3日間におけるWi-Fiイベントを、既存ログを元にHTMLファイルとして生成して、いつネットワークに接続したか、切断したか、スリープモードになったなどを確認できる。

スタートボタンを右クリック/長押し→「Windows PowerShell(管理者)」をクリック/タップするか、「Win」+「X」キー→「A」キーと順に押す

Windows PowerShellが起動したら、「netsh wlan show wlanreport」と入力して「Enter」キーを押す

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「C:\ProgramData\Microsoft\Windows\WlanReport\wlan-report-latest.html」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップ

まずは下図をご覧いただきたい。「C」は接続開始。「D」は切断状態。「S」は無線LANアダプターが低電力モードに入った状態。「W」は無線LANアダプターが低電力モードから復帰した状態。「I」はインターネット接続成功。「L」はネットワーク接続が制限された状態。「N」はネットワーク接続なし。「X」は何らかのエラーが発生したことを示している。

レポートファイルを開いた状態

それぞれのアイコンにマウスオーバーすると「Summary」にログの内容が示される。ここから無線LANアダプターの状態を確認し、トラブルの遠因などを推察できる。

上図の場合、左側になるのは外出前に2in1 PCを充電し、薄暗い緑色の部分は2in1 PCをスリープ状態のままカバンに入れて移動中であることを示す。その後、アクセスポイントへの切断・接続を繰り返しているが、これはスマートフォンでテザリングした際の動作だ。

このレポートでは、「ipconfig」コマンドや「netsh wlan show all」などのインライン表示も行いつつ、Wi-Fiセッションの成功・失敗回数やエラー発生理由も示される。さらに、各セッションの詳細ログも個別に示されるため、PCの無線LAN機能に疑問を感じたら、レポート作成機能を試してほしい。

「Session Success/Failures」は文字どおりWi-Fiセッションの成功・失敗回数を示している

「Session Durations」はWi-Fiセッション期間を指す

阿久津良和(Cactus)