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個人・法人アカウントで同じメールアドレスは使えない

筆者は以前から、自身が所有するドメインのメールアドレスをMicrosoftアカウントとして使用していた。だが、昨年からOffice 365を契約し、職場または学校アカウント(Azure ADアカウント)も同じメールアドレスに変更したのである。

すると、いくつかのトラブルに見舞われしまい、サポートセンターに問い合わせても未解決のまま。日本マイクロソフトのOffice 365関係者に尋ねたところ、同じメールアドレスが原因ではと指摘を受けたのだ。

以前はどのようなメールアドレスでも作成できたMicrosoftアカウントだが、現在はAzure ADに登録したドメインのメールアドレスが使用できない

筆者がMicrosoftアカウントを作成したのは、Windows Live ID以前のMicrosoft Passportと呼ばれていた時代のため、上図のような制限に阻まれることはなかったが、先の指摘を踏まえるとMicrosoftアカウントのメールアドレスを変更するのが最善のようだ。

具体的には、Microsoftアカウントのエイリアスを作成し、新エイリアスのメールアドレスをプライマリに切り替える。ここで注意するのは、「作成可能な新エイリアスは10個/年」「@outlook.comなど既にMicrosoftアカウントを作成したメールアドレスは使用不可」「Gmailなど既存メールアドレスは使用できるが、そのアドレスを使ってMicrosoftアカウントは未作成」の3点だ。ちなみにパスワードは同じものが引き継がれる。

プロフィールページにアクセスし、「サインイン用のメールアドレスまたは電話番号を管理」をクリック/タップ

諸条件を満たしたメールアドレスを新エイリアスとして追加し、「エイリアスの追加」ボタンをクリック/タップ

既に他のMicrosoftアカウントで使っているメールアドレスは使用できない

「プライマリにする」をクリック/タップすると、確認をうながされるので「はい」ボタンを選択

プライマリエイリアスの変更を終えると、メールやSMS(電話番号を登録している場合)が送られてくる

プライマリエイリアスの変更を終えたら、後はAzure ADアカウントをMicrosoftアカウントのアカウントエイリアスから削除すればよい。

Azure ADアカウントの「削除」をクリック/タップすると、確認をうながされるので「削除」ボタンを選択

2要素認証を有効にしている場合、スマートフォンなどに承認の連絡が届き、Microsoftアカウントへの再サインインを求められる。正しくサインインすれば、メールアドレスが変更されたことを確認できるはずだ。

プロフィールアイコンをクリック/タップすると、メールアドレスが変更されたことを確認できる

なお、冒頭で述べたOffice 365のトラブルは解決しておらず、Microsoftの説明によれば設定がすべての製品に反映されるまで最大48時間かかるという。そのためOffice 365については、もう少し調査を重ねてからご報告したい。

阿久津良和(Cactus)