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複数のWindows 10デバイスを併用する場合、1度接続した無線LANのアクセスポイント情報を共有すると便利。そこで今回は、Windows 10に保存されているアクセスポイント情報のバックアップ方法を紹介する。

netshコマンドでプロフィール情報を保存する

筆者の記憶が確かなら、同じMicrosoftアカウントでWindows 10を使用し、Wi-Fiセンサーを有効にしている場合、無線LANのアクセスポイントを共有することができた。だが、バージョン1607以降は、Wi-Fiセンサーの仕様変更に伴い、「オープンWi-Fiホットスポット」をOutlook.comやSkypeの連絡先、およびFacebookの友達と共有されなくなっている。

Wi-Fiセンサーは当初から賛否両論を持つ機能のため、仕様変更に至ったことに異論はない。Wi-Fiセンサーのプライバシー関連情報は、MicrosoftのWebサイトで確認できる。とはいえ、不便なのは無線LANのアクセスポイント情報を共有できなくなった点だ。この問題を補うため、以下の手順を実行しよう。

「Win」+「S」キーを押すなどして検索ボックスをアクティブにしてから「cmd」と入力。「コマンドプロンプト」を右クリック/長押しし、「管理者として実行」をクリック/タップ

コマンドプロンプトが起動したら、以下のコマンドを1行ずつ入力して「Enter」キーを押す。もしくは、そのままコピー&ペーストしてもよい

cd %USERPROFILE%
mkdir Wi-Fi
cd Wi-Fi
netsh wlan export profile

するとデスクトップに「Wi-Fi」フォルダーが作成され、アクセスポイント情報ごとにXMLファイルが作成された。こちらはSSIDや暗号化の種類、パスワードといった情報に加えて、自動接続設定やMACアドレスのランダム化設定などを保存している。

デスクトップに作成した「Wi-Fi」フォルダーの内容

ファイルを「メモ帳」で開くと、アクセスポイント情報がXML形式で記述されている

これで無線LANのアクセスポイント情報のバックアップは完了だ。パスワードは暗号化された状態で保存されてはいるが、情報漏えいにつながる可能性があるため、取り扱いには注意してほしい。なお、「netsh wlan export profile key=clear」と実行すると、パスワードを平文で保存できる。

阿久津良和(Cactus)