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OneDriveを活用しているユーザーにとって悩ましいのが、ネットワーク帯域の消費である。今回はOneDriveクライアントが使用するネットワーク帯域を制限する方法を紹介しよう。

「ネットワーク」タブの制限機能を有効にする

OneDriveと各PCの関係をイラストにまとめてみた。マシンAで作成したファイルは青色の線によるトラフィックが発生し、マシンBで編集した場合は緑色の線によるトラフィックが発生する

MicrosoftのオンラインストレージであるOneDriveは、構造的にネットワーク帯域を消費する。例えばマシンAでOneDriveフォルダーにファイルを保存すれば、必然的にローカルストレージからOneDrive.com上にファイルがアップロードされ、マシンBでファイルを編集すれば、マシンAではダウンロードが発生する(同期処理)。

自宅や社内などのLAN環境であれば、トラフィック量をそれほど気にする必要はない。だが、スマートフォンのテザリングやモバイルWi-Fiルーターでインターネットに接続する場合、OneDriveとの通信でネットワーク帯域を占有されてしまうのは都合が悪い。他の通信スピード、例えばWebブラウズの速度が遅くなり、使い勝手を大きく損ねる。

そこで確認したいのが、OneDriveクライアントの「ネットワーク」タブだ。ここではアップロードおよびダウンロード速度をKB(キロバイト)/秒単位で制限できる。

通知領域のOneDriveアイコンを右クリック/長押しし、「設定」をクリック/タップ

「ネットワーク」タブをクリック/タップし、各セクションの「制限」をクリック/タップで選択。必要に応じて数値を変更してから「OK」ボタンをクリック/タップ

ポイントは設定する制限速度だ。例えば既定値の125KB/秒の場合、125KB×60(秒)×60(分)=450,000KBとなるため、1時間で約450MBのアップロードもしくはダウンロードが可能になる。この数字は理論値のため、回線状況によってはもっと遅い。

外出時、スマートフォンのテザリングやモバイルWi-Fiルーターを利用する際は、面倒でも適切な制限を設けることをおすすめしたい。自宅や社内に戻ったら、「制限しない」を選択して、OneDriveの同期処理を進めるとよいだろう。

阿久津良和(Cactus)