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Windows 10の標準オンラインストレージである「OneDrive」。Windows 7時代に登場したOneDriveは、仕様変更を重ねてユーザーに混乱を招いている。常にサーバーとローカルのOneDriveフォルダーを同期するため、設定を見直すタイミングが難しい。そこで今回は、OneDriveの同期設定をリセットするTipsを紹介する。

迷走気味のOneDriveを活用する

Windows 7とWindows 10時代、Windows 8.x時代のOneDriveは動作が異なる。Windows 8.x上のOneDriveは、ファイルの実体をダウンロードしていなくともプロパティやサムネイルデータなどを備える「プレースホルダー(もしくはスマートファイル)」機能で利便性を高めたが、混乱するユーザーが多いなどの理由で通常のオンラインストレージに戻った。

また、2014年10月から事実上無制限をうたったストレージ容量を大きく削減し、使い方の見直しを迫られている。だが、複数のPCでドキュメントフォルダーなどをOneDrive上に設定している場合、同期設定を見直すタイミングは難しい。

そこでおすすめしたいのが、「一度OneDriveのリンクを解除する」方法だ。この操作で同期設定がリセットされるため、その間に各PCから、OneDriveを利用するフォルダーやデータを整理すれば、OneDriveの容量が少なくても効率的に活用できるだろう。

OneDriveとのリンクを解除する

リンクの解除手順はシンプルだ。設定ダイアログに用意された「OneDriveのリンク解除」ボタンを、クリック/タップするだけでよい。

OneDriveアイコンを右クリック/長押しし、「設定」をクリック/タップ

「アカウント」タブの「OneDriveのリンク解除」ボタンをクリック/タップ

これで、初期セットアップ時に見た「OneDriveへようこそ」の画面が現れる。OneDriveはスタートアッププログラムに含まれるため、Windows 10へサインインするたび、こちらの画面が現れる動作だ。

これでOneDriveのリンクが解除された。「サインイン」ボタンをクリック/タップすれば、再びPCとOneDriveをリンクできる

この間にドキュメントフォルダーや、OneDriveフォルダー(%USERPROFILE%\OneDrive)を整理しよう。

OneDriveを再リンクする

OneDriveの再リンクは、初期セットアップ時に行った操作と大差ないが、一連の手順を紹介しておく。ポイントはOneDriveフォルダーの選択だ。

「サインイン」ボタンをクリック/タップ

Microsoftアカウントおよびパスワードを各テキストボックスに入力し、「サインイン」ボタンをクリック/タップ

「次へ」ボタンをクリック/タップ。なお、OneDriveフォルダーの変更は「場所の変更」から可能だ

そのまま先に進むと既定のフォルダーが使用されるが、別のストレージ上にOneDriveフォルダーを作成したい場合もある。その際は「場所の変更」をクリック/タップすると現れるコモンダイアログからフォルダーを選択すればよい。

既存のOneDriveフォルダーをそのまま使う場合は確認を求められるが、OneDriveフォルダーを整理したときは「この場所を使用」を選択し、同じフォルダーを使ったほうがトラブルも少ないだろう。

既存のOneDriveフォルダーを検出すると確認を求められるが、そのまま継続使用する場合は「この場所を使用」ボタンをクリック/タップ

さらに、同期対象となるフォルダーの取捨選択を求められるので、必要に応じて選択してほしい。再リンクを行わずに同期フォルダーだけを見直す場合は、設定ダイアログの「フォルダーの選択」ボタンを押せば、同じ画面が現れる。

同期フォルダーのチェックボックスをクリック/タップして、オン/オフを切り替えてから「次へ」ボタンをクリック/タップ

これでOneDriveの再リンクが完了した。「OneDriveフォルダーを開く」ボタンをクリック/タップすれば、トースト通知やOneDriveフォルダーが現れる

タブレットなどストレージ容量が気になるデバイスは、SDカード上にOneDriveフォルダーを作成すると便利なのだが、これは不可能。OneDriveフォルダーとして選択できるのはディスクドライブのみであり、リムーバブルドライブは選べない。

参考までに述べると、仮想ディスクのVHDファイルを用いた手法で回避できるが、基本的にはおすすめしない。筆者がビルド10240時点で試したところ、スリープと復帰を繰り返すと、OneDriveクライアントが対象フォルダーを見失う現象を確認している。

阿久津良和(Cactus)