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Windows 10の「設定」には「更新とセキュリティ\開発者向け」があり、Windows 10の使用状況に応じて変更可能。通常は標準設定のまま使うことになるが、どのような機能なのか気にならなくもない。今回はエンドユーザー向けの「開発者向け」の各項目について解説する。
Windows 10上でアプリ開発を行うユーザー向け
「開発者向け」の画面には、「Windowsストアアプリ」「サイドロードアプリ」「開発者モード」という3つの選択肢が用意されている。ちなみにWindows 10の英語版では、「Windowsストアアプリ」は「Don't use developer features(開発者向け機能を使用しない)」という項目名だ。
Windows上でアプリケーション開発を行わないユーザーには、ピンと来ないのではないだろうか。既定値の「Windowsストアアプリ」は、文字どおり、「Windowsストアから署名済みのアプリケーションのみ」、ダウンロード可能にする設定だ。
例えば「サイドロードアプリ」を選択すると、確認メッセージとともにモードが切り替わる。まず「サイドローディング」とは、Windowsストアを経由せずに、デバイスにアプリケーションをインストールする機能をいう。Windows 8時代からLOB(基幹業務)アプリケーションなどの配布に用いられてきた。
Visual Studioという開発ツールでユニバーサルWindowsアプリを作るとき、生成される証明書のインストールを必要とするため、セキュリティ保護を残しているのが特徴といえよう。
3つめの「開発者モード」は、任意のアプリケーションをサイドローディング(インストール)可能にする。これにより、LAN上のWindows 10およびWindows 10 Mobileデバイスに対して、アプリケーションを展開できるようになる。つまり、セキュリティ保護が大幅に緩まるのだ。
このように、「開発者向け」機能はソフトウェア開発を容易にするものだが、一般的なエンドユーザーにとってはセキュリティリスクにもなり得る。
BYODや会社支給のデバイスだと、業務内容によって「サイドロードアプリ」が選択済みの場合もあるが、開発に携わらないユーザーは既定値の「Windowsストアアプリ」のまま使うことを強くおすすめする。
阿久津良和(Cactus)