「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。

既にWindows 10 ビルド10586.3へのアップデートが始まっているが、一部の環境ではWindows Updateに更新プログラムが現れないという。そこで頼りにするのが、Microsoftがリリースしている「メディアクリエイションツール(MediaCreationTool.exe)」だ。今回はメディアクリエイションツールを使ったアップデート方法を紹介する。

■2015年11月23日(月)・編集部追記
2015年11月22日(日)の時点で、最新の「メディアクリエイションツール(MediaCreationTool.exe)」を用いた「Windows 10 バージョン 1511 (OSビルド 10586.x)」へのアップデートができなくなっている模様。英語のダウンロードページには「These downloads cannot be used to update Windows 10 PCs to the November update (Version 1511).」という記述が見られる。この先は分からないが少なくとも現時点では、Windows 10 バージョン 1511へアップデートするには、Windows Updateに出現するのを待つしかないようだ。以下の内容はトラブルシューティングにも応用できるため、知識の一助にしていただきたい。

メディアクリエイションツール

メディアクリエイションツールは本来、USBメモリーやDVD-Rなどでインストールメディアを作成するツールだが、Windows 10を最新版にアップデートする目的でも利用可能だ。

ダウンロードページの「ツールを今すぐダウンロード」 → 通知バーの「実行」ボタンと順にクリック/タップする

メディアクリエイションツールが起動したら、「このPCを今すぐアップグレードする」が選択された状態のまま「次へ」ボタンをクリック/タップするM@

ダウンロードおよび検証、メディアの作成が行われる

ダウンロードページから入手した「MediaCreationTool.exe」を実行すれば、ほぼ自動的にダウンロードからインストールメディアの作成、そして最新版へのアップデートが始まる。

インストールメディア作成完了後は自動的にセットアッププログラムの準備が始まる

PCのチェックを経て、ライセンス条項の確認をうながされる。同意できるようであれば「同意する」ボタンをクリック/タップする

通常は「インストール」ボタンをクリック/タップするが、新規インストールする場合は「引き継ぐものを変更」をクリック/タップ

各図をご覧になると分かるように、Windows 7やWindows 8.xからWindows 10へのアップグレードと同じプロセスで進んでいく。Windows 10 ビルド10240からビルド10586.3へのアップデートは、Windows.oldフォルダーを作成して、新たなWindows 10環境の作成やユーザーデータの移行を行っているため、その内容に大差はない。

また、Windows 10にアップグレードしたが、どうにもPC環境が不安定な場合は、ここでユーザーデータ(ユーザーフォルダーやAppDataフォルダーなど)をバックアップし、「何も引き継がない」を選択すれば、ほぼ新規インストールになる。どうしても修正できない問題が発生している場合の選択肢として覚えておくといいだろう。

「何も引き継がない」を選択すると、ほぼ完全な新規インストールとなるため、PC環境が不安定な場合におすすめ。ただし、ユーザーデータは事前にバックアップが必要

これでWindows 10のインストール(アップデート)が始まった。以下の手順はユーザー操作を必要としないので割愛する

Windows 10 ビルド10586.3へのアップデートが完了した

阿久津良和(Cactus)