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スタート画面でアプリケーションを素早く切り替える

Windows 8.xが採用したスタート画面は、過去のスタートメニューを大胆に変更し、多くのユーザーを戸惑わせた。しかし、Windows 10のスタート画面も基本的な機能は同じである。それどころかスタートボタンをクリック/タップしてハンバーガーメニューを開けば、以前のスタートメニューと同じ「よく使うアプリ」や各機能を呼び出せるようになった。

スタート画面のハンバーガーボタンをクリック/タップすれば、各機能や一部のアプリケーションが持つジャンプリストを参照できる

ただし、タブレットモードのスタート画面に切り変わったとき、各アプリケーションはWindows 8.xと同じく最大化表示で起動する。Windows 10が備えるWindowsストアアプリ&ユニバーサルWindowsアプリのウィンドウ化、というメリットは享受できない。

タブレットモードでユニバーサルWindowsアプリを起動した状態。デスクトップアプリも最大化表示で固定される

タブレットモードでもタスクバーは存在するが、画面左端から右方向へスワイプすると起動する「タスクビュー」でアプリケーションを切り替えるため、あまり意味をなさない。ただ、タスクバーの通知領域から日時の確認、仮想デスクトップ、検索機能を呼び出すには有用だろう。

この動作に影響をおよぼすのが、「タブレットモードではタスクバーのアプリアイコンを非表示にする」という設定だ。Windows 10の既定値はスイッチが「オン」のため、項目名どおりの動作となる。これを「オフ」に切り替えると、タスクバーにアプリケーションが並び、タッチ操作でアクティブなアプリケーションを選択できるようになるため、操作の幅も広がるだろう。

「Win」+「I」キーを押すなどして開く「設定」の「システム\タブレットモード」で、「タブレットモードでは~」のスイッチをクリック/タップして、「オフ」に切り替える

するとデスクトップ環境と同じく、タスクバーにピン留めしたアプリケーションや稼働中のアプリケーションが並び、ワンタップ(クリック)で切り替え可能になる

スタートメニューのサイズを変更する

デスクトップ環境のスタートメニューは、デスクトップサイズ(解像度)に応じて自由に大きさを変更できる。スタートメニューの端を上下もしくは左右にドラッグすることで、縦方向は1ピクセル単位、横方向はサイズ「中」のタイルが3つ並ぶ単位でリサイズ可能だ。

デスクトップ解像度が1,280×720ピクセル時の最大化状態

同一解像度で縦方向を最小化した状態。タイル3つ分まで縮められる

同一解像度で横方向を最小化した状態。ちなみに横方向は解像度に応じて拡大できる。1,920×1,080ピクセルの場合、3ブロックまでの拡大を確認できた

解像度が低いノートPCの場合は小さなサイズのスタートメニューにしておき、ピン留めタイルが増えてきた場合にサイズを拡大すると、スタートメニューは使いやすくなる。

Tipsとして、非タブレットモード(=デスクトップ環境)でも、Windows 8.xと同じ全画面表示のスタートメニュー(スタート画面)が用意されていることをご存じだろうか。

「設定」の「パーソナル設定\スタート」で「全画面表示のスタート画面を使う」のスイッチをクリック/タップして、「オン」に切り替える

この状態でスタートメニューを開くと、項目名どおり最大化表示となる。タブレットモード時と異なり、検索ボックスの形状は変更せず、ユニバーサルWindowsアプリも最大化せずに起動する

Windows 8.xのスタート画面に慣れていて、Windows 10のスタートメニューに違和感を覚える方は、上図の手順で設定を変更してみよう。

阿久津良和(Cactus)