「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。

前回も述べたデスクトップ周りの配色は、作業効率に大きな影響をおよぼす。特にWindows 10はウィンドウフレームが1ピクセルに変更されたため、シンプルさは好感を持てるが、他のウィンドウと区別しにくいというジレンマを抱えている。今回はデスクトップの各所に用いられる「アクセントカラー」に関するTipsを紹介しよう。

アクセントカラーとは

Windows 10でカスタマイズ可能な範囲は、Windows XP時代と比べて大きく狭くなった。「配色」は、背景色とアクセントカラーの2つに制限されている。これはWindows 8(正しくはWindows Phone 8)から導入したアクセントカラーの存在が大きい。アクセントカラーは、モダンUIを実現するためにキーポイントとなる配色をユーザーが選択し、タイルや各パーツの基調色に用いられる。

「Win」+「I」キーを押すなどして「設定」を起動し、「パーソナル設定」→「色」→「背景から自動的にアクセントカラーを選ぶ」と順にクリック/タップしてスイッチをオフにすれば、アクセントカラーの選択が可能になる

「設定」-「パーソナル設定」の左カラム「色」では、「背景から自動的にアクセントカラーを選ぶ」のスイッチをオフに切り替えれば、背景色の約2倍となる48色+1色から選択可能だ。ここで選択した配色は前述のように、スタートメニューに並ぶタイルやユニバーサルWindowsアプリの文字色、設定によってはタスクバーやアクションセンターで使われる。

アクセントカラーを橙色に変更した状態(分かりやすくするため背景色を灰色に変更済み)。タイルやボタンなど各パーツに用いられる

ウィンドウフレームに対するアクセントカラーは、アクティブウィンドウのフレームのみ配色される。ドロップシャドウ(ウィンドウの影)もアクティブウィンドウ限定だ

「色とデザイン」を起動する

Windows 8.1のアクセントカラーはモダンUIのみ。デスクトップの配色は独立していたが、Windows 10は両者を統合した形だ。正しくいうなら、デスクトップの配色を操作するUIを取り除いている。

前回の記事をご覧になっていただければ分かる通り、こちらの機能もControl.nameプロパティを利用して「色とデザイン」を起動すれば、アクセントカラーの変更が可能だ。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「control /name Microsoft.Personalization /page pageColorization」と入力して「Enter」キーを押すか「OK」ボタンをクリック/タップする

これで「色とデザイン」が起動する。ボタンをクリック/タップして配色を選んでから「色の濃度」として用意したスライダーを左右に動かせば、自由な配色を選択できる

「色ミキサーを表示する」をクリック/タップすれば、HSVモデルで配色を自由にカスタマイズできる。こちらはカスタマイズ後の状態。アクティブウィンドウのフレーム色が変化した

削除された機能を呼び出す

Control.nameプロパティを持つ機能は前述の操作で呼び出せるが、「個人設定」から起動可能だった他の機能は、コントロールパネル項目(拡張子「.cpl」)を直接呼び出すこともできる。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「control desk.cpl,,5」と入力して「Enter」キーを押すか「OK」ボタンをクリック/タップする

すると「デスクトップアイコンの設定」ダイアログが直接起動する。ここから、デスクトップアイコンの表示・非表示を切り替えると便利だ

上図のように、「デスクトップアイコンの設定(変更)」は、「control desk.cpl,,5」というように、「Control.exe」でコントロールパネル項目とオプションを指定すれば起動可能だ。必要であればショートカットを作成し、スタートメニューにピン留めすると一段と便利になるだろう。

項目 実行内容
デスクトップとアイコンの変更 control desk.cpl,,5
マウスポインターの変更 control main.cpl,,1
デスクトップの背景 control /name Microsoft.Personalization /page pageWallpaper
control /name Microsoft.Personalization /page pageColorization
サウンド control mmsys.cpl,,2
スクリーンセーバー control desk.cpl,,1

阿久津良和(Cactus)