「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。

Windows 10無償アップグレード開始から約半月。デバイスドライバーやアプリケーションの再インストールなどを終えて、お使いの環境も落ち着いてきたころだろう。次に取りかかるのは各種のカスタマイズだが、Windows 10は以前のような自由度が高くない。そこで今回は、「設定」-「パーソナル設定」にまとめられている配色などのカスタマイズ、具体的には背景色をターゲットにしたTipsを紹介しよう。

Windows 10の背景色はどこで指定する?

Windows 10は、PCのデスクトップ向けやモバイル向けと同じUXを提供するため、設定の類いはコントロールパネルから「設定」に移行しつつある。本来は「Windows 10 ビルド10240」の時点で完全移行する予定だったのかもしれないが、後方互換性や開発期間など複合的要素から、現状に至っているのだろう。

これまでWindowsを使ってきたユーザーが困るのは、設定項目の移行先だ。例えば背景色の設定はコントロールパネルの「個人設定」から、「設定」-「パーソナル設定」の左カラム「背景」に移行しているが、24色しか指定できない。

「Win」+「I」キーを押すなどして「設定」を起動し、「パーソナル設定」→「背景」とクリック/タップ。「背景」のドロップダウンリストから「単色」を選択すると背景色を指定できる

代わりに、Windows 8.1まであった「個人設定」から「色」を呼び出そうとしても、ナビゲーションウィンドウの項目はなくなり、下部に並んでいた「デスクトップの背景」などもすべて取り除かれている。

コントロールパネルなどから「個人設定」を起動した状態。画面左側のナビゲーションウィンドウは空になり、画面下側のアイコンもなくなった

こちらはWindows 8.1の「個人設定」。こちらと見比べるとWindows 10に加わった変化が分かりやすくなる

「デスクトップの背景」を起動する

Windows 10は背景色を細かく設定できないのだろうか。

大丈夫、できる。

Windows Vista Service Pack 2から加わったControl.nameプロパティを利用することで、Windows 10でも「デスクトップの背景」を呼び出せる。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「control /name Microsoft.Personalization /page pageWallpaper」と入力して「Enter」キーを押すか「OK」ボタンをクリック/タップする

これで「デスクトップの背景」が起動する。ドロップダウンリストから「単色」を選択し、一覧から任意の配色→「変更の保存」ボタンと順にクリック/タップすれば背景色を変更できる

上図で示したように、「デスクトップの背景」から背景色を選択することが可能だ。こちらは33色を選択できるため、「設定」よりも柔軟な配色を行える。さらに注目すべきは「その他」と示したリンク。今度はWindows 9x時代から備わっていた「色の指定」ダイアログを呼び出すことも可能だ。

「色の設定」ダイアログが起動したら、カラーピッカーなどから配色を作成して「色の追加」ボタン→「OK」ボタンと順にクリック/タップする

「デスクトップの背景」に戻ると「色の設定」で作成した配色が有効になるので、「変更の保存」ボタンをクリック/タップする

こちらのダイアログは直感的な配色の選択はもちろん、HSVモデルやRGBカラーモデルによる配色もサポートしており、好みに応じた背景色を作成できる。Windows 10のプリセットカラーでは満足できない方は、今回の方法でデスクトップの背景色を好みの色に変更してほしい。

阿久津良和(Cactus)