いよいよ子供たちの夏休みも始まり、旅行の計画を立てている人もいるだろう。今回は、そんな方々に向け、飛行機を利用する際に知っておくと便利な小ネタを紹介したい。飛行機に乗る際の煩雑な手続きの1つに「保安検査」があるが、その際のポイントにも触れる。

空港の施設に関する情報は航空会社のWebサイトでも探せる

今では大抵の空港がWebサイトを開設しており、空港へのアクセス手段、時刻表や運航状況といったフライト関連情報、空港内の施設・サービスに関する情報などを提供している。これがあるのとないとでは、大違いである。

ところが、空港自身が開設しているWebサイトの内容は当然ながら、ニュートラルな立ち位置にならざるを得ない。そのため、「特定のエアラインに関連する情報を知りたい」場合に、細かなところまでわからないことがある。

個人的な経験だと、日本航空の団体・ツアー受付カウンターの場所を調べようと思った時、羽田空港のWebサイトではよくわからなくてイライラした。といっても、先に書いたように空港というニュートラルな立場では、特定の航空会社に依存した情報を取り上げにくいのは理解できるが。

ところが、当の日本航空がちゃんと「空港情報」のコンテンツを自社のWebサイトに用意していて、そちらを当たったところ一発で解決した。航空会社のWebサイトであれば、自社の施設・サービスに関する情報を充実させるのに何の問題もないわけだ。

やはり、この手の情報が充実しているのは日本航空と全日空である。

そのほかスカイマーク、スターフライヤー、ソラシドエアは、自社のチェックインカウンターの場所に関する情報を掲載していた。これら後発の航空会社は目立たない場所にカウンターを設けていることもあるから、この手の情報は役に立つかもしれない。今回は調べていない他の航空会社でも、事情は似たようなものではないだろうか。

先日に運航を開始したピーチをはじめ、国内でもLCCが増えてきた場合、後発組の泣き所でターミナルビルの「一等地」から外れた場所にチェックインカウンターを設けざるを得ない可能性もあるだろう。そうなった時、空港よりも航空会社自身のWebサイトにおける案内が重要ではないだろうか。前述したように、空港としては、特定の航空会社に力を入れて情報提供するわけにはいかないだろうから。

保安検査の対象になりそうなデバイスはひとまとめに

飛行機に乗る時に必須となるのが、搭乗前の保安検査である。面倒だと思うが、保安検査をちゃんとやっているおかげで安心して飛行機に乗れるのだと思えば、さほど腹は立たない。

本連載の第23回目で書いたように、筆者は基本的に、預託手荷物は持たずに、すべて持ち込み荷物にする主義である。そのほうが搭乗前・降機後に必要な作業が減って迅速に動けるし、そもそも荷物が少ないほうが身軽だからだ。

ところが、いくら荷物を減らして身軽に動けるようにしていても、搭乗前の保安検査ではバタバタしてしまう。その理由は、保安検査の際に荷物から出さなければならないモノを、あまりにもいろいろと持ち歩いているせいだ。リストアップしてみると、こんな調子である。

  • ノートPC
  • ノートPCの予備バッテリ
  • ノートPCの電源アダプタ
  • デジタル一眼レフカメラの予備バッテリ
  • 単三の充電池(GPSロガーなどで使用する)

さらに、予備として荷物にコンパクトデジカメを突っ込んでいることもあり、そうなるとさらに「出さなければならないモノ」が増えてしまう。しかも、これらは荷物の中に入っているものだけで、それとは別に「直接身につけているもの」として、デジタル一眼レフカメラ、ICカード乗車券、自宅の鍵、財布、携帯電話まである。

これが、スマートフォンを常用している人なら予備バッテリないしは充電器を、モバイルルータを使用している人ならモバイルルータの本体に加えて予備バッテリないしは充電器が、それぞれ加わることになりそうだ。実のところ、「ノートPCとは別にバッテリがあって充電が必要になるのは面倒すぎる」というのが、筆者がモバイルルータを使用しない最大の理由である。

閑話休題。人によってデバイスの多寡に違いはあるものの、保安検査場の手前で「店開き」と「店じまい」が大変なことになるのは同じである。荷物やポケットから「出さなければならないモノ」をワラワラと取り出してトレイに入れて、保安検査場を過ぎたところでまた、それらを元の位置に格納する作業が、飛行機に乗るたびに発生する。毎度のことながら、これだけはちょっとウンザリしている。

身につけているモノは仕方ないが、せめて荷物の中に入れているモノはもっと迅速に出し入れできないかと考えている。荷物をモジュラー化する観点からしても、適切なサイズの巾着袋を用意して、保安検査の対象になりそうなものはそこにまとめて放り込んでしまうのが良いかもしれない。

袋が透明なら中身が見えるので検査するほうも助かるだろうが、そんな都合の良い袋があるかどうかが問題である。巾着袋ではなく、カメラ関連機器を入れるのに使うようなクッション付きのインナーケースという手もありそうだ。