可部線大町駅付近を走る105系K14編成。後方にアストラムラインの駅も見える

広島市近郊を走るJR可部線の主力車両105系。写真のK14編成はかつて常磐緩行線を走った103系1000番台を改造した車両とのことで、貫通扉のある前面や4扉の車体など、外観に当時の面影が残る。同編成は昨年、下関総合車両所広島支所所属の105系4扉車では初めて濃黄色の単色塗装に変更されたという。

可部線は2015年春の開業をめざし、可部駅以北の約1.6kmが電化延伸される。2003年に廃止された区間に再びレールが敷かれるとのことで、廃止路線が「復活」する初のケースに。電化延伸が実現する2年後、105系の方向幕には新たな駅名が加わるのだろう。

列車情報

JR西日本 105系

基本情報

国鉄時代末期にあたる1980年代、地方の電化路線に残された旧型国電を置き換える目的で開発された通勤形電車。電動車1両でも走行可能な「1M」方式を採用したのが特徴で、おもに西日本のローカル線へ投入され、現在も和歌山地区や岡山・広島・山口地区などで活躍中。宮城県の仙石線にも105系が投入されたが、後に全廃された。

105系は新造された3扉車のグループに加え、余剰となった103系を改造・編入した4扉車のグループも存在する。JR西日本が進める旅客車両の塗装変更の対象となっており、岡山・広島・山口地区の105系は順次、濃黄色の単色塗装に変更されるとのことだ。